ケニアのアボカドの未来予想

日本での短期滞在で、エネルギーを十分に充電してケニアに戻りました。日本であたたかく支えてくれている家族・友人・協力者がいることは事業を続けていく大きな力になっています。

さて、今回は私がこれまでケニアで関わってきた農業分野で、こうなればいいなと思い描いていることにふれてみたいと思います。

突然ですが、日本のスーパーで売られているアボカドは、どの国から主に輸入されているかご存知ですか。

メキシコからのアボカドが日本市場の大部分を占めています。

メキシコがアボカドの生産量世界第1位。ケニアは第8位。ケニアでもアボカドの栽培が盛んな地域が幾つかあります。中東・ヨーロッパにも輸出されています。気候が栽培に適した地域の農家にとっては、栽培は比較的簡単。農家化学肥料を使用せずとも、堆肥をまけば育ち、病害虫の被害もさほど問題ではありません。

問題はマンゴーと同じく売り先です。マンゴー程ではないですが、収穫時期になると市場に溢れ、値段は大幅に下がります。

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『メキシコとケニアが日本からほぼ同距離に位置しているなら、ケニアからも日本市場に輸出できる可能性はあるのではないか。』

現状はケニアのアボカドは、日本の植物検疫法では害虫(ウリミバエ)混入の危惧があり、輸入は認められていません。

一方、メキシコ政府は日本との関係性を早くから重んじ経済協定を結び、植物検疫上の策を講じた結果、毎年莫大な量のアボカドを日本に輸出しています。インターネットで調べると、数百ヘクタールという広大な規模で栽培している農家が主流で、品質管理も徹底されているようです。

果たして、アフリカの青果物が日本のスーパーで一般的に出回る日は来るのでしょうか。

輸入解禁のプロセスには、相手国政府が日本政府に要望を上げるところから始まり、両国の専門家による協議により、適切な防疫方法の選定と実地試験が実施されるというような流れだそうです。

アフリカでは、2000年以前からアボカドの日本輸出のための協議を開始した国が一つあるそうですが、手続きが難航しており、未だに解禁には至っていないという状況だそうです。

ケニア政府はヨーロッパ・中東市場を狙うだけでなく、日本政府に働きかけて、市場開拓を積極的にしてはどうかと勝手に想い続けています。先ずは、商社などの買い手が求める品質なのかというところが最重要で、生産側も最適な品質管理方法の確立などが必須になってきます。

マンゴーはアボカドよりも害虫が入りやすく、検疫が更に厳しいので、先ずはアボカドから始めるのが現実的なのかなと考えています。

一個人が動くことではないので、何もできないままでしたが、そろそろ声に出していこうと思い、日本滞在中に農林水産省を訪問してお話をさせてもらいました。とても丁寧に説明して下さいました。頂いた情報をケニアの関係者の方々にお伝えできればいいな~と思います。

 

明日からは、引き続き製造部門のレベルアップに取り組んでいきます!