雨と炭の関係

マプト市内で木炭の価格が急上昇しています。昨年の10月の当社聞取り調査では80KGの大袋が800~950メティカルで小売されていました。2017年3月現在の聞き取り調査では同じ大袋が2100~2400メティカルで小売されています。(1ドル=69.7メティカル現在 XE.com)

食堂のオーナー達のコメントからも困っている状況が伝わってきます。『今の木炭は値段が高いだけじゃなくて、品質が低くて価格に全然見合っていない。燃焼時間が短いんだ。火がついても10分くらいで燃え尽きてしまう時もあるよ。木炭に適した木じゃなくて(モザンビーク南部ではモパネという木炭に非常に適した木が一般に使われています)カシューとかマンゴーの木を使うからじゃないかな。こんな状態だから木炭の代わりになるオプションがあれば積極的に試してみたいんだ。』

このように木炭の価格が急上昇している主な理由が雨です。モザンビーク南部では11月~4月が暑い雨季で、5月~8月が涼しい乾季ですが、今年は例年に比べて雨量が多いそうです。現在マプト市で販売されている木炭の大部分はイニャンバネ州やガザ州の奥地から運ばれてきます。例えば木炭の産地としてマプト市民の間でも有名なChicualacuala(ガザ州)は約650キロの距離があります。

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また、木炭を生産者は主に地域の農家で、自動車を持たない彼らは買付けの車が来なければ出荷ができないのです。木炭生産者が住んでいる地域へ続く道路の多くは未舗装で、雨が続くと通行不可能な状態になってしまいます。木炭卸売り業者は4トントラックで生産地まで買付けに行き、積めるだけの木炭袋(80~100袋)をマプト市に運び小売業者に販売します。この大きなトラックが進入できる道が少なくなってしまったのが、木炭が不足している主な理由なようです。

img_0458(木炭卸売りのトラック)
これは弊社にとっては大変な追い風です。現在、マプト市の幾つかの市場でプロモーション販売をしていますが歳末バーゲンのように売れてしまいます。できるだけ多くのお客さんに弊社商品を知ってもらう為に個数制限しながら売っています。

私達はこの機会をお客さんにブリケットを使い慣れてもらう時間として活用したいと思っています。ブリケットは同じ調理ストーブを使えたり、着火方法も同じだったり、最も木炭に類似した代替エネルギーだといえます。

しかし違いもいくつかあります。例えば、モザンビークの人達は木炭で料理する際に調理ストーブを振ったり、火箸でかき混ぜたりして火力を強めます。燃焼開始後のブリケットは木炭に比べて柔らかいので、手荒に動かすと割れて火持ちが悪くなってしまいます。食堂では幾つもの調理ストーブを使うので木炭を別のストーブへ移し替えるのが一般的です。
ずっと木炭を使ってきた人達にとってはもどかしいはずですが、大体のお客さんは何度か使ううちに慣れて『もっと沢山持ってきて』と言ってくれます。木炭不足の間に、『木炭とは微妙に違うけど安いから使ってたら、結構良くなってきた。これからもずっと使おうかな。』とお客さんに思ってもらうえるようプロモーションしています。雨が降ると弊社のブリケット製造も難しくなるのですが、それはまた次回お伝えしたいと思います。

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(木炭小売りの女性と。)

売れています!

現在プロモーション価格で弊社ブリケット『MACAMANENE』を販売しています。商品名『MACAMANENE』は皆で話合って決めました。モザンビークの公用語はポルトガル語ですが、各地域では部族ごとに現地語が使われています。マプト周辺では”シャンガナ”という言語です。『MACAMANENE』はシャンガナ語で “良い炭”という”Macara ya manene ” を短くしたものです。ポルトガル語が堪能な人が大部分を占めるマプトでも弊社のお客さんの多くは普段シャンガナを話す人達です。『MACAMANENE』ってどういう意味なの?と聞かれて ”Macara ya manene ” っていう意味だと説明すると、賑やかな笑いがはじけます。

 
現在はMacamaneneの最小販売単位の1キロの小袋を10メティカル(プラスおまけの着火剤)で食堂のオーナー達に売っています。80キロの米袋での販売も予定しているのですが、試作段階で生産キャパシティーが少ない中でできるだけ多くのお客さんに気軽に使ってみて欲しいと思うからです。マプト市内の3つの市場で活動する安食堂(BARRACA)にターゲットを絞り、無料サンプル配布に続くプロモーション販売を展開しています。
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(無料サンプルとプロモーション販売で弊社商品を使ってくれたお客さん全員から評価をもらうようにしています。)

 
アフリカ起業の大先輩から聞いて、大切にしている考え方があります。『ビジネスにおいて周りからのアドバイスや助言を活かすことは大切。だけど、最も大切にするべきなのか商品にお金を払ってくれる人の意見。いろいろな人が意見や助言をしてくるけど、まずは少なくてもいいから商品にお金を払ってくれる人を見つけてその人達の意見を徹底的に考えること。』

 

起ち上げたばかりの弊社にとって商品やサービスをお客さんに評価してもらえる環境ができたことは貴重な進歩です。また、今後の弊社ビジネスが軌道にのっていくかどうかは貴重なお客さんの評価をどのように経営に反映できるかにあると考えています。

販売ライセンスが取れました

念願のブリケット販売ライセンスを2ヶ月越しで取得できました。モザンビークでは企業の法人登記をした後に商業産業活動のライセンスを該当省庁より発行してもらう必要があります。このライセンスは ALVARÁ (英訳: Company trading or operating license) と呼ばれており、主に産業貿易省 (MINISTRY OF INDUSTRY AND TRADE) が管轄しています。産業労働省は BAU (Balcão de Atendimento Único) という商業または産業ライセンスの発行機関を設立しており、申請希望者は同機関でライセンスを取得したりアドバイスを受けることができます。

しかし、弊社は BAU で初めて申請に挑戦し始めて2ヶ月もかかってしまいました。その理由としては弊社商品ブリケットが木炭と類似していることに加えてモザンビークにとって新しい商品だったということがあります。商品の説明をしても担当者に正しく理解してもらえず、他政府機関をたらい回しにされて暫くの時間がたってしまいました。

たらい回しにされた政府機関を一つ一つ訪問していった結果、やはり販売ライセンスは産業貿易省の BAU で取得すると判明しました。今回は JETRO (日本貿易振興機構) のモザンビークコーディネーターの方が同行し、弊社が取得希望のラインセンスについての説明に協力してくださいました。

結果25分程度で申請が完了して、3日後には販売ライセンス証を受領出来ました。BAU ではライセンス登録の為の専用ソフトウェアが使用されており、提出書類もシンプルで、支払いもクレジットカード決済でとても進んでいる印象を受けました。

弊社商品はフリーサンプルの配布を経て、プロモーション販売の段階にあります。販売ラインセンスも取れたのでこれから頑張って販売していきたいと思います!

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サンプル配布

製品販売を控えて今週から無料サンプルの配布を開始しています。配布しているのは炭屑で作ったブリケット(形成炭)とオガ粉で作った着火剤です。ブリケットのサンプル配布は12月上旬から始める予定だったのですが、炭粉の細かさにより決まるブリケットの圧縮度合と上げる為に粉砕機の稼働を待ち2月上旬となりました。

img_20170207_104301(乾燥が終わったブリケットを袋詰めしています。)

 

でも、やっと完成したブリケットはこれまでの試作品に比べてずっと火力が強く、燃焼中に型崩れしにくい物に仕上がりました。木炭は燃えるときに全体が透明がかかった赤金色になり、空気を送ると小さな炎を出します。そういう特徴も木炭に近づいているので、現在木炭を使っているお客さんも親しみやすいはずです。

弊社の主なターゲットは市場などで食事を売っている女性達です。モザンビーク庶民の食堂は”BARRACA(バラッカ)”と呼ばれ、炭焼き鳥、ココナッツカレー、鳥のトマト煮、レバー煮、煮豆(フェイジョアーダ)などを出しています。価格帯はマプト市内で130~70メティカル(1ドル=約70メティカル現在)で主食はシマかご飯を選べます。店舗を構えない露店タイプだと炭焼きコーン、サモサ、串焼き鳥やソーセージなどがあります。家庭レベルだと様々な統計があるようですが弊社調べではマプト市内のバラッカは99.5%木炭を使っています。(一部ガス等使用の場合も含む)
img_20170207_112455(食堂で営業する弊社スタッフ。原色のシャツが好きなようです。)
モザンビークのいわゆるインフォーマルセクターで商売を営む女性達は本当にパワフルで働き者です。朝早く起きて仕入れをして、暑い日も雨の日も祝日も遅くまで商売をします。家に帰れば子供達が待っていて夕飯を作ります。1日中働いて稼いだお金は自分の為でなく子供達の為に使います。私達は彼女達のように懸命かつ謙虚に努力をする人達が報われる世界を作る力になりたいです。

弊社ブリケットは木炭より安価で火力が長時間持続しますし、良品と悪品が見分けにくい木炭に比べ、安定品質を確保することで差別化できると思います。また商品の受取りや支払いも既存競合より便利にしたいです。この数週間でマプト市内の木炭小売価格は急上昇しています。ガソリン不足と雨期と販売ライセンスの問題が影響しあってのことだそうですが、弊社にとってはチャンスです。(下写真;右から 市場で10メティカルで売られている木炭、弊社ブリケット1KG(予定最小販売量)、木炭1KG(参考)*従来は小袋1つ1KGだったのですが価格上昇で量が減ってしまったようです。)
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着火剤はモザンビークのお母さん達にとっては全く新しい商品です。ですので最初の掴みはいつも良く、市場でデモをすると一瞬で人だかりができます。一日働いて子供の面倒を見ながら夕飯を作るお母さん達が火をおこす時間を節約して欲しくて着火剤を作りました。

サンプルについていかにお客さんの正直な意見を引き出すかが今後の課題だと思います。やっとお客さんに商品を届けられるところまで来ることが出来たので、これからも頑張っていきたいと思います。

img_20170207_112538(近所のバラッカにて)

産業用電気の開通

ブリケット試作の為の粉砕機の導入に伴い、産業用電気の申請を開始して以来3ヵ月たち昨日やっと開通しました。12月上旬には開通させる予定で機械を設定してから1ヵ月半経ち、クリスマス前の無料サンプル配布計画もできませんでした。

今回は電気工事がこんなに遅れてしまった理由を私なりに分析・反省してみました。以前のブログにはモザンビークの国営電機会社EDMのDoing Business評価が低いことなどを書き綴りましたが、一番の理由は私の判断ミスだと思います。

今回の産業用電気申請は現在の事務所の大家であるモザンビーク人の名義で行っており、電気技師でもある彼に電気関連作業と同時に申請代理もお願いしていました。その彼との接し方を間違えたことが最大の原因です。

苦労の末に申請書類が揃い、申請費用を代理人に渡したのが11月末。首を長くして待っていたにも関わらず、12月上旬から1月中旬にかけて電気会社からの連絡が全くなく業を煮やしていました。代理人に進捗を聞いても煮え切らないことを言うばかりで、最後には仲介人に約200ドルの賄賂を支払うしか即日繋げる方法はないと言い始めました。

そんな多額を支払う気になれず、申請手順を確認しにEDM支店に行きました。その結果、開通工事は書類提出並びに申請費用支払いから原則7日以内となっていると判明しました。

問い詰められた大家は申請費用を使いこんでしまったので、書類の提出すらしていなかったことが分かりました。EDM仲介人が要求してきた額を2倍にして私達に伝えることで、自身の使い込みを闇に葬り去ろうとしたようです。

大家が握り潰してした申請を引き継いで2週間で電気が開通しました。この際には友人のアドバイスがあり”自分はEDM役員の友人だ”とはったりをかましました。

それまで大家は『外国人の申請だとわかると巨額の賄賂を要求されるから、自分が前面に出てうまく運んでやる』と言い、いかにEDMがひどい機関かを長々と説いていました。それを真に受けて私はEDMに足を運んだこともありませんでした。

アフリカで活躍する事業家金城拓真さんの『「世界」で働く。 アフリカで起業し、50社を経営する僕が大切にしていること』という本を読んだときに”現地人同士でしか開かない扉もあれば、外国人にしか開かない扉もある”という内容の事が書いてありました。

モザンビークに来てからこの言葉の意味を考える機会が度々あります。弊社だと原料買付などは私の存在は完全に隠しています。一方で政府や現地企業の重役と会う機会などがあると、日本人であることが利点になっていると感じます。EDM申請ではこの扉の使い分けを間違ったと思います。

いくら外国人が前面にでると良くないと言われても、私が彼と一緒に前面に出てEDMと繋がり状況をコントロールするべきだったのです。EDMはあくまで国の正式な機関ですし、電気工事の遅れについて責任をとるのは私達自身だからです。

これからは外国人である自分が前面に出るべき場面とそうでない場面を的確に判断して、出るべき場面では相手とキチンと関係構築できる力を身に着けていきたいと思います。

 

 

 

 

南アフリカに行ってきました

4日間で南アフリカの首都プレトリアと隣接するヨハネスブルクに行ってきました。
マプトからは年末の帰省を終えて南アフリカでの仕事に帰っていくモザンビーク人達と一緒に所要12時間の夜行バスに乗りました。

東南部アフリカは計6カ国(モザンビークを含めて)訪れた私達ですが南アフリカは初めてで緊張がありました。特にヨハネスブルグについては地球の歩き方に『日中も徒歩は避けるべき』と書いてあったり、南アフリカ系移民の友達には夜間信号待ちは強盗にあう恐れがあるから無視すると聞いたり危険なイメージを強く持っていました。

プレトリアとヨハネスブルグはGAUTRAINという新幹線のような電車で繋がれた巨大な連合都市のように感じました。GAUTRAINのヨハネスブルグ側の終点PARK駅 からプレトリア側の終点HATFIELD駅に向かう車窓からは街並みが徐々に綺麗になっていくのが分かります。ヨハネスブルグ在住の方の話ではアパルトヘイト前に経済中心地として栄えたPARK駅付近の治安が独立後に悪化し、企業の多くがプレトリア側のROSEBANKやSANDTONに拠点を移動させてきたそうです。

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(SANDTON の Nelson Mandela Square にて。巨大なショッピングモールです。)

今回の南アフリカ訪問には弊社商品のパッケージ発注先を決めるという目的がありました。商品化の際には当社ロゴや宣伝を印刷した米袋(80KG)と着火剤販売用の小型の箱を用意する予定でいます。

何社が探した結果、マプトにはこれら パッケージ印刷(Product Printing)を扱う店がとても少ないのです。米袋印刷は皆無で、箱印刷は1件見つかりましたが一箱 180 Metical(約250円)という価格です。

マプトの企業の大多数はヨハネスブルグ付近の企業に印刷関係を発注するようで、私達が訪れた企業では9割がモザンビーク売上といケースもありました。印刷会社の方は『マプトにはパッケージ印刷を発注するような企業が少ないから、機械を輸入して起業しても採算が合わないんでしょうね』とのこと。周辺サービスの多くを南アフリカに発注する構造のためにマプトでの製造業はコストが高く、企業競争力が減る。スーパーに行くとモザンビークで製造した製品が著しく少なく、輸入品を買う経済的余裕のない庶民の暮らしはなかなか豊かにならないのだと思います。当社はそんなモザンビークに産業を興す波に加わるべくして参入しているのでくじけません。(パッケージは輸入せざるを得ませんが)

そんな南アフリカ来訪で意外だったことを幾つか挙げてみたいと思います。

① 水道水が飲める! ⇒ 南アフリカは世界でも有数の安全に水道水を飲める国だそうです。

② 新幹線のような GAUTRAIN が快適! ⇒ 構内では水を飲むことも禁止されており、とても綺麗。10分毎に規則正しくやってきます。

③ ヨハネスブルグとプレトリアが全然違う! ⇒ 上記の通りですがHATFIELD周辺はアメリカの閑静な郊外にも似た印象を受けました。そして安全です。

④ 早朝6時のスポーツクラブが盛況! ⇒ 私達を泊めてくれた友人も含めて朝6時から出勤前にジムで運動する人で一杯でした。

ちなみに私達の連れていってもらったスポーツクラブはVIRGINグループの経営でした。南アフリカにはVIRGIN航空、VIRGINモバイルも展開しておりVIRGINグループの投資が目立っていました。

南アフリカ滞在は泊めてくれて友人のおかげで予想を超えてとても楽しい時間になりました。ありがとう!

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(日本で英語を教えていた友人。現在は日本関連の企業に勤めながらキャリアに磨きをかけています。朝5時に起きてジムに行き、元気よく出勤する明るい彼女には沢山刺激を受けました。)

新商品を作っています

あけましておめでとうございます。最近のモザンビークでは暑い日々が続き、気温が上がりきった時点で雨が降り涼しくなるという天気のサイクルが続いています。クリスマス・イブは嵐のような雨でしたが、クリスマス当日は涼しく過ごしやすい天気でした。年越しは晴天でした。

近いうちに弊社の主力商品ブリケットに加えたラインナップとして、着火剤の販売を始める予定です。本来、ブリケットを販売後に着手するつもりだったのですが産業用電気の開通を待つこと1ヵ月以上経ち、前倒しで開発を始めました。

材料としては木屑粉とパラフィンです。木屑粉は地元の製材所から購入しています。粉状の木屑は養鶏場やセラミック工場が買い取っていくそうで既存価格で買取りました。

試作した着火剤を使ってみたところ、便利!我が家はモザンビークに来てからはガスコンロを買わず毎日炭またはブリケットで調理しているのですが、着火は特に雨の日など面倒なのです。

モザンビーク人のお母さん達は確かにすごく炭に火を熾すのが早いのですが、それでもビニール袋や紙や小枝を集めてきて燃やす作業があります。スタッフの奥さんはフルタイムで働いている美容師なのですが、着火剤をすごく気にいってくれたとそうです。一昔前灯油価格が高騰する前は、着火用に灯油を常備している家も少なくなかったそうです。

比較的製造が簡単なこともあり、全員で形状やパッケージなどアイデアが沢山出てきました。『ターゲットは女性だから素敵な形にしよう』とか『素敵な箱に入れて外資系スーパーに置いてもらおう』とか『超安価なばら売りもあるといいね』とか。そこで各自商品サンプルを持ち寄り、最終製品として採用されるアイデアを募ることになりました。どんな商品サンプルが出て来るのか楽しみです。

 

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(ターゲットが女性なので可愛い形が良いという一部スタッフの案。経常利益と損益分岐点を含めて商品案発表なので各自の案が楽しみです)

工場用地を探しています

現在自社工場建設用地を探しています。土地探しは本格生産の設備を整えるために必要なので遅かれ早かれ着手する予定だったのですが、モザンビーク政府からの運営ライセンスを申請するにあたり生産拠点申請が必要なので前倒しで取り組むことになりました。

弊社の場合は必要面積が1ヘクタール前後と比較的小規模で、工場建物としてはコンクリート土台に屋根と柱があれば、という簡素なものを予定していますが、用地を選ぶにあたり幾つかの方法を検討してきました。

① 政府の投資特区に土地を取得し、自社工場を建設する
② 土地を購入して、自社工場を建設する
③ 土地を借りて、自社工場を建設する
④ 土地と倉庫を借りて、倉庫内部を自社工場として改造する

① モザンビークには Free Trade Zone (FTZ)または Export Processing Zone (EPZ) と呼ばれる経済特区(Industrial Free Zone)が政府政策により設けられています。これら経済特区は国内製品の輸出を奨励する目的で設立されており 入居企業は輸出入に係る税制優遇を享受することができます。入居を希望する企業は経済財務省 の担当機関であるGAZEDA(Special Economic Zone Office)に事業内容をプレゼンして協議を進めることが出来ます。モザンビーク国内市場向けに生産する企業はNon-Free Zoneという、隣接する特区に入居することができます。こちらはCPI (Centro de Promoção de Investimentos)という外国投資奨励機関のもと審議を進めます。来年にはCPIとGAZEDAは統合されて産業貿易省(Ministry of Industry and Trade)の傘下になるそうです。

弊社は JETRO (日本貿易振興機構)モザンビーク支部の方にご紹介頂き、経済特区 Beluluane Industrial Park を訪問することができました。同Parkには Free-zone と Non-Free Zone の両方が設けられておりどちらのZoneでも土地購入(Duat取得)や電気開通工事など諸々の法手続きにおいて支援があります。また、メイン道路や港からのアクセスや24時間体制の監視カメラなどその他のメリットも大きいと感じました。

② 土地購入に関しては事業規模と事業内容により課せられる政府規制を満たすことが前提になります。モザンビークでは土地が余っているように見えますが、海岸沿いや都市中心部の立地は投資目的で買い取られている場合が多いようで予想より難航しています。OLXや口コミで見つけた土地を公共交通機関アクセスと送電インフラへの距離と購入価格と建設許可取得の視点から比較検討しています。しかし、モザンビークでは土地取得手続きが(特に外国人にとっては)難しく長期を要すると言われており慎重に検討しなければいけません。

③ こちらの案も検討中ですが、用地借り上げに関しては情報が少なく、その為か購入に比べると費用が高いと感じています。またマプトの地価高騰傾向と借地に自社工場を建てた場合の所有権利保証等にも不安要素があると感じます。

 
④ こちらは許可申請やインフラの整備にかかる時間を節約し、生産環境をスピーディーに整える際に適していると思います。当社は維持管理費の最小化を優先する必要があり、建物も倉庫以下に簡易なものでも十分に対応可能なことから自社工場建設を検討しています。

現在、マトラ市(マプトの隣市)の郊外に良さそうな土地を見つけて、地主との協議を重ねています。環状道路の周りに低木が茂る未開発地が広がるエリアですが、公共交通機関のアクセスが良く、近隣に小さな工場も建設されています。

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(検討中の用地。周りに何もないけど道路に近いのがポイントです。)

地主さんはその地域一帯の土地を所有する古い家系です。最初にお会いした時はカシューの果物で造る伝統ワインを試飲させてくれたりと第一印象も友達になりたいくらい素敵な方でした。これまでの人生でこんなに土地探しに心を砕いたことは初めてですが、地主さんとの交渉成功を願ってやみません。

新しい仲間が加わりました

12月になってから2人目のモザンビーク人フルタイム職員を雇いました。立上げから一緒のアイレスさんはとても社交的な性格で、ファイナンス系の学位を取得中なので販売が適任と考え始めていたところです。

新しく入ってもらったスタッフはロベルトさんという名前で今後生産部門を担う人材にと考えています。ロベルトさんは専門学校で機械保守を勉強し、これまではペンキ塗りの仕事などをしてきました。

採用においては各自の適正や能力も尊重しますが、『信頼できる人』であるということを大切にしました。立上げメンバーだからこそ大切な要素かもしれません。ロベルトは会社の登記を手伝ってくれている専門家から紹介されましたが、彼の友達なら信頼できると考えさせられる判断材料が幾つかありました。

会ってみるとロベルトは謙虚で真面目で穏やかな人柄でした。生産部門はチームを率いる能力も求められるので、ロベルトさんが所属する教会で得ている管理ポジション等も含めて重点的に評価しました。最終面談には社員全員(3人ですが)で臨み、全員の意見を聞き、採用を決定しました。

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(実際に4人パートスタッフを率いる試験生産では、丁寧かつ全体を考えた指導をしてくれてチームをうまくまとめてくれました。)

そしてVerde Africa のチームが4人になったのですが、『科学反応』とも思えるような社内雰囲気の変化がありました。議論の活性化、アイレスさんのやる気、社内の笑いなどです。個性を考えるうえでこれまでの自分にはなかった視点です。

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(就業時間後にマンゴーを採るのが最近のお楽しみです。木に登ったり石を投げたり方法はそれぞれ)

12月23日の金曜日はクリスマスと年末を控えた金曜日ということで初めて全社飲み会をしました。事務所の近くのJUST BARという豚肉BBQとドラフトビールが美味しい店で皆で飲み明かしました。40度越えの猛暑日だったのですが、日が暮れた後は風も気持ちよく、ほろ酔いで饒舌になっているスタッフ達を見ながら幸せを感じました。

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(Carne de Porco 豚肉BBQが美味しい近所のバーで)

小さいけれど良いチームに巡り合えたことを大切にしつつ、彼らがVerde Africa での仕事に夢を持てるように、彼らの結婚や子育てなど今後のより良い人生を見守る存在になれるように頑張りたいと想いを新たにしました。

法人登記が完了しました

今週やっと法人登記が完了しました。
当社 Verde Africa Lda.がモザンビークの法律のもとで株式会社として登録されました。モザンビークでは企業が活動を開始できるようになるまでに幾つかのステップがあります。

1、企業名を確保する
2、企業の定款を作成し、公証役場での承認を受ける。
3、定款とその他の必要書類を法人登録機関に提出し、登記する。
4、定款を政府のウェブ・サイト(Boletim da Republica)で公開する
5、納税番号(NUIT)を取得する
6、政府の該当省庁より営業ライセンス(ALVARA)を発行してもらう
7、活動の開始を申請する

現在当社は4番目のステップまでを完了しており商業活動を開始できるようになるには幾つかの手続きが残されています。モザンビークでは外国人1名に対して10人の現地スタッフを雇用しなければならないと定められてい以外は、特に企業の資本金や取締役の国籍などに関する規制はありません。

このように規制があまり詳細でないうえでの容易さがある一方で、該当機関にによるマニュアルの個別対応であるが故の複雑さもあります。当社の場合は生産ライセンスです。一般的な販売活動を許可する商業ライセンスはBAU(Balcão de Atendimento Único)という産業省直下の機関で比較的簡単に取得できますが、生産ライセンスはエネルギー省でに事業内容を説明したうえで提示される工場建設規制に沿って用地特定とライセンス申請を進めなければなりません。

このような背景があり、まずは商業ライセンスを取得してから現地企業との連携も含めて生産ライセンスの取得方法を検討していく計画でいます。なにはともあれ、Verde Africa Lda.の登記が晴れて完了してとても嬉しいです!

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