ベルアンジュとの出逢い

現在の活動を始めるきっかけとなった親子の話しをする前にもう1人、重要な人物の紹介をさせてください。

それが

ベルアンジュ

です。

彼女は、今の私になくてはならない存在です。

ベナンの任地に赴任してすぐ、1番最初に仲良くなった当時16歳の女の子。

私の住んでいた家と配属先の職場の間に彼女の家はあり、毎日顔を合わせるうちに自然と仲良くなりました。

ちなみに、最初に話しかけてくれたきっかけは、ただのナンパだったようです。笑

去年の夏、彼女が日本に来た際にインタビューを受けた記事がありますので、ご覧ください。

シェリーココを支える若きベナン人女性ベルアンジュさん来日インタビュー!♡

現在彼女は、私にとって、親友でもあり、妹でもあり、仕事のパートナーでもある大事な存在です。

彼女がいなかったら今私はベナンで仕事をしていないでしょう。

仕事面では、買い付け・検品・通訳・マネージメントなど、ありとあらゆる仕事をこなしてくれています。頭の回転も早く、責任感も強いので、安心して仕事を任せられるパートナーです。

また仕事やプライベートで悩んでいるときには、年齢差を疑うくらいしっかりとアドバイスをくれ、心の支えにもなっています。

アフリカだけでなく、海外で起業をする際、おそらく1番重要になってくるのが、信頼できるパートナーの有無だと思います。

その面では、私は起業前より信頼している彼女の存在がとても大きく、どんなに辛いことがあっても辞めずに踏み止まれる理由になっています。

自己紹介②ベナンとの出逢い

前回、タイとの出逢いを書かせていただきました。

高校の時の留学で、タイと出逢った私は、大学での勉強もその後の就職先も、途上国支援・国際協力という分野以外は考えられなくなっていました。

熱い想いを語り、AO入試で入学した慶應義塾大学SFC。起業家も多く、変わった先輩方も多い学部です。

在学中は、カンボジアスタディツアーや東日本大震災ボランティア、幼稚園でのインターンシップなど、今後夢を叶える際に、自身の経験として役に立つ活動を自主的に行ってきました。

就職活動では、JICAを希望。

しかしこちらは失敗。

JICA以外の会社に妥協して入るのが嫌だった私はこの時点で就職活動を辞めてしまいました。

就職という道以外にも、自分の夢に近付く道はあると信じ、大学卒業後は留学をするつもりで、フリーターとして留学費用を稼ぐ毎日が続きました。

そんな中、受けてみた青年海外協力隊試験。

見事に合格し、勉強よりも現場の経験が積みたいと考えていた私は、留学ではなく協力隊を選びました。

新卒で実務経験のなかった私が合格した職種は、あまり資格などが要らない青少年活動。

第3希望まで書ける国の希望欄、第1をタイ、そして第2第3を空欄で出した私が合格した国は…

ベナン

でした。

これが、私とベナンの出逢いです。

ベナンの協力隊、みんながみんな口を揃えて言うのは、

ベナンってどこだか最初分からなかった

ということです。

もちろん私もそのうちの1人。

アフリカだということすら知りませんでした。

数年後には、タイを越えるほど愛し、大好きな家族ができ、生活の半分の時間をベナンで費やすほどの国になるとも知らず…。

次回は、現在の仕事を始めるきっかけとなった親子との出逢いについて書きたいと思います。

ちなみに、あれだけタイに惚れ込んでいたのに、どうしてベナンに行ったのか?とよく聞かれます。

アフリカという地域には、きっかけがなく興味を持っていなかっただけでした。

そのため、ベナンに決まったとき、もちろんタイでないことにショックは受けましたが、

アフリカなんてこんな機会ないと絶対行けない!と、ワクワクしたのを覚えています。

自己紹介①タイとの出逢い

はじめまして。

西アフリカベナン共和国でものづくりビジネスをしている川口莉穂と申します。

私のことを少しでも知っていただくために、まずは初対面の人に必ず聞かれる『なぜベナンなのか』という質問に答える形で、経歴紹介をしていければと思います。

実を言うと、つい数年前までは、ベナンどころかアフリカにすら興味はほとんどありませんでした。

私が興味があった国は、ただ一つ。

『タイ』でした。

高校の時、私はRotary clubの交換留学でタイに1年間留学していました。

もともと将来やりたいことも大した趣味もなく、視野を広げたいという理由だけで希望していた交換留学。面接試験では、やっぱり英語圏でしょ!という理由でアメリカを希望。そして、第2希望はなんとなくカッコいいからという理由で、フィンランド。

そんなやりたいことも夢も何もなかった私ですが、留学試験は見事合格。

そして決まった派遣国は、『タイ』でした。

初めて親元を離れ発展途上国と言われる国で暮らすという経験は、当時16歳の私にたくさんのことを感じさせてくれました。

1番衝撃的で心に残っているのは、当時の私と同い年くらいの女の子が客引きをしている様子です。

またストリートチルドレンの存在などは、知ってはいたものの、初めて実際に目にし、子どもが大好きだった私はとてもショックを受けました。

この時から、私がタイのために出来ることはなんだろう…と、途上国支援や国際協力という分野に興味を持ちはじめました。

これが私の人生を変えた、タイとの出逢いです。

次回は、『ベナンとの出逢い』です。

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