マバラネで村の人々と森を再生します

こんにちは!はじめまして。

森林でなりわいを立ててきました、井上泰子と申します。

モザンビークで、平和と希望の森林プロジェクトを行い、村を豊かにしたいと思っています。

よろしくお願いいたします。

モザンビークの南部ガザ州は、かつて豊かな森林に恵まれた地域でした。首都マプート市と周辺のベッドタウンを含むモザンビークの首都圏270万人以上を擁するマプート州では、首都と首都近郊に煮炊き用のエネルギー源として使われる木炭を供給するため、早々に木質資源が枯渇し、マンゴー、アマルラ等の食用や酒造用として価値が高い果樹しかほとんど残されていません。
首都圏への木炭の供給元は首都に近いマプート州から隣に位置するガザ州の奥に徐々に広がってきています。

マバラネ(Mabalane)郡は、ショクエからダートの道を含め134キロメートル、ジンバブエ国境のシクアラクアラまで542キロメートルに位置する内陸部にあり、図が示すようにガザ州でも最も木炭生産が盛んな「森林減少の最前線」となっています。トラックが山積みの木炭をひっきりなしに運び、週一回、木曜日にジンバブエからマプートに向かう列車が通るのですが、数百メートルの長さの貨物車は毎回あふれるばかりの木炭を満載に首都に向けて運搬される状況となっています。住民164名にインタビュー調査を行ったところ、72パーセントの人が深刻なレベルであり、森林減少を食い止める必要があると答えていました。しかしながら、木炭生産以外に現金収入の手段がほとんどなく、自給持続的農業を営む多くの人が現金を得るために必要としています。

私は、2010年から2014年の間、モザンビークの土地森林局にJICAの森林管理能力アドバイザーとして赴任し、モザンビークの同僚、WFP国連世界食糧計画、カーボンフリーコンサルティング社の支援を受けて、このマバラネ郡でモリンガ、カシュー等の村人が希望する樹木を配布し、アグロフォレストリーという自給自足的農業と共存する植林を進める活動を行いました。

しかしながら、森林資源が枯渇してくるにつれ、①煮炊きに必要なエネルギー資源、②現金収入 の双方の確保をどうするのか、が地域の村人にとって大きな課題となっています。

かつてガザ州ではマフラという木からとれる油を多く含む実がたくさん収穫されていました。ポルトガルの植民地時代には搾油工場もあり、ココアバターのような高級なオイルを輸出されていたそうです。このマフラという木は、成長が早く、また比重が高いため良質のエネルギー材となります。つまり、この木を植えることで、一部を間引きしながら生産できる実から高級オイルを生産しつつ、地域の雇用機会を創設し利益を還元することで、森林減少をくいとめることができると考えています。

緑が戻れば、水蒸気の発生により頻繁に起きる干ばつの被害を抑えることができ、また、数年おきに発生する洪水の被害も、森があれば人々の生活する村を守ることができるようになることが期待できます。

モザンビークの仲間たちと会社を登記し、準備を始めました。

植民地時代とは逆に、村人自らが自分たちの意思で、自分たちの資源を生かし、自分たちが豊かになる、そんな世界をめざしたい、そうした村の人たちの希望を叶える事業を行うことは可能だと思います。

これから、村の人々の話やどのように事業を行っていくか、お話していきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

図は、マバラネの位置、木炭生産量の推移、マバラネで実施したアグロフォレストリープロジェクトの様子、マフラの木 です。