山奥の土地を購入して営業許可を取得するまで

ケニアの山奥で温泉宿の乾です。  これまで3回の投稿でケニア国内で温泉が出る土地を探し周り、ついに見つけた火山性噴気孔のある土地でスチーム・サウナを設置したというところまでお話させていただきました。そう、まだオープン前ではありますが、ここまで来るのにも一筋縄にはいかなかったのです、、、というお話を今回はしようと思います。

州政府土地事務所にて

ケニア国内、温泉が出る土地を探しながらエブル村のこの場所に行き着いたのが2017年初めのこと。村中をくまなく見て上がった候補のうち5つの火山性噴気孔とリフトバレーの絶景があるという条件的にもダントツのNo.1有力候補だったここの土地。もともとケニア政府がイギリスから独立した際に国民に与えたもので土地オーナーR氏はここをを父親から遺産として譲り受けていますが、権利書類的には何もされておらず、なんと土地オーナーのお祖父さん(!)名義のまま。遺産として土地を譲りうけるにしても権利を移行するのにはお金がかかることから貧しい土地オーナー家族は今まで土地をこうして外国人なんかに売ることはなかったことだし、(実際には土地を売ってはいるがどれも対村人なので口約束的な方法で済ませていた)そのままにしていたというもの。

それでは外国人である自分がこの土地を購入して宿業を始めるにはどうすればいいのでしょう? ケニアの法律では外国人がここのような農業用地Agricultural Landを購入するには基本的には会社を設立して会社名義で買うということになります。外国人が土地を占有することを防ぐ為の法律なのか、土地を買う会社も役員や持株が一定数ケニア人によって占められていなければなりません。当方は2007年にケニア人と結婚したことから以前彼女名義でナイロビに土地を購入した経験もあり、妻を会社の代表の一人とすることで、ここ山間部の土地購入もスムースにいくはずでした。

エブル村のギトゥンボという名の集落にあるこの土地は、噴気孔といい、景色といい、自分が考えていた温泉のある宿を始めるにはぴったりのイメージの場所でした。山奥でありながらも高速道路からのアクセスもそう悪くなく、首都ナイロビからでも早朝出発すれば、天然スチーム・サウナに日帰りで入りに来れるという立地条件は温泉というテーマでケニア中の土地を見た経験からも貴重なものであることは分かっていました。そんな中、一つだけネックだったのが土地の権利書がケニア建国時のままであるということ。調べたところ、そこから土地オーナーへの権利移行、そして自分の会社への権利移行とするまで最低1年から2年はかかるということでした。。。。この事実を知って、うーむ。。。となり、また1か月エブル村と近くエレメンタイタ湖付近で再び土地探しをしましたが、やはりあの土地しかない。。。そう思わせるだけなのでした。

ナイロビで個人事業を展開する方のツテで外国人の土地取得関連に強い弁護士を見つけ、他の事業主が施行している方法なども参考にしながら土地購入の契約を交わして購入することにしました。土地の権利が当方の会社に移行されるまでいくつかのステップがあるので、その証拠書類を基に段階毎に支払をしていくという方法で、さらに実際の権利が移行されるまで、自分は土地に入植して宿の工事を進めるという条件も盛り込んで弁護士の証人の下契約を土地オーナーと交わし、2.5エーカーのこの土地購入と権利の取得を進めました。宿業の営業許可は土地の権利を取得することで初めて申請が出来るようになるというものでした。

弁護士と作成した土地売買契約書を基に土地オーナーに前金を支払い、工事を開始しました。資材は最も近い町からトラックで運び、労働力はここエブル村に暮らす若い衆に声をかけて開始。当初はアースバッグ工法と呼ばれる土嚢に土を詰めて積み上げていくという方法をメインに実施。半年後には最初の建物とサウナ1号が完しました。

最初の半年はテント滞在

それまではテント泊で滞在していたので電気も水もないことから、10日ぐらいが1度に滞在できるマックス期間でしたが、建物が出来たあたりから電気はソーラー電気を施設、雨水を収集して飲料水にするシステムも構築したので、ここの場所に常駐するようになりました。山の中の荒野だった場所でそう不自由なく生活が出来るような基盤が出来たのが2017年もそろそろ年末になる頃。土地の権利移行も予想以上にスムーズに進み全行程の7割近くが終了し2018年の中ごろには取得できるのではないかという矢先のことでした。妻が急死したのです。

そして権利移行のプロセスの最後の難関であった土地審議会による会社役員へのインタビューが出来ず、却下。。。新たに以前の同僚だったケニア人をパートナーとして登録して申請をやり直し再申請。運が悪ければ、ここからまた新たに2年土地権利を取得するまで時間がかかるかもしれない。。。と分かった時は、一度この事業を置いて、出稼ぎのために日本に帰ることや再び東アフリカで行われている国際協力系のプロジェクトに応募して従事することなども考えました。

しかし営業もまだ始めていない状態の中、一度国を出てケニアでの滞在期間が少なくなると、取得した投資家ビザも再び一から申請し直すことを余儀なくされるということや、こんな山の中でも自分が不在にすると2か月もすれば今まで建てた建物や金目の物、大半が持っていかれる(!)ことを覚悟しないといけないなど。やり直しは逆に非常に難しくなるとしか思えず、村人との手作り作業の体制で工事を続けていき、残った資金で何とか開業まで漕ぎつける、という決断を下しました。昨年2018年2月のことです。

それから1年半後の今。今年に入って土地権利の手続があれよあれよと進み無事ケニアの山奥の温泉付きの土地2.5エーカーをゲット。そして本年7月には営業許可が取れてしまったのです! 不正の王国なんて言われる悪名高きケニアですから営業許可が取れるまで、曲がり角には必ず賄賂の罠が隠れているような状態でしたが、、、話し始めるとこれまた長くなりすぎるので、、、また別の機会に !

温泉をビジネスにする為の探究2

ケニアの山奥で温泉宿の乾です。 

建物の資材として使った丸太の切れ端を斧でパカッと2つに割って、そこに日本から持ってきた彫刻刀で文字を彫るという方法で標識を作っています。

100均の彫刻刀、大活躍!

手作り感満載で、しかも自分の丸っこい字の特徴が彫っても塗っても、それはよく出ていて、お恥ずかしい限りなのですが、、、ここは山の中だしケニア人スタッフはワンダフル!だと言ってくれるし、標識はわれわれの物しかほぼないことだし、道しるべとして機能すればいいか!と設置をはじめています。

日曜日の今日は現場仕事はお休みですが、うちで働くワーカーの長でありご近所さんでもあるサミュエル君がサウナに入りにきていました。

彼は自分がここで工事を開始した時から一緒にやっているオリジナルメンバーの一人ですが知り合った当初は彼らがこうして定期的にサウナに入りに来るようになるなんて考えられなかったです。1度試してからは病みつきになったようで、、、こうして週に1度は入りにきているみたいです。

猫も入りに来る天然スチーム・サウナは温度40-47度、湿度99%と比較的低温ですが、マグマの熱によって間接的に大地を伝って暖められた雨水の水蒸気はじんわりと体を暖めてくれ(日本の岩盤浴みたいだ、とよく言われます)、30分も入っていると体の芯からポカポカと心地よい風呂上り感に包まれます。

これまで50人以上の方々がこのサウナ1号に入っていて、今のところ100%の「最高!」フィードバック率。これから急いてサウナ2号に着替えなんかもできるような部屋を足して完成させ、オープンしてからはゲストが2つのサウナに何時でも入れるようにする予定。白人さんたちは(特にヨーロッパからの人たちは)ケニアでもバスタブがある家で定期的にお風呂に入っている人たちも多いようですが、サミュエル君のような村人はもちろんのこと都市部に暮らすような人たちでもケニア人は皆シャワーもしくはカライと呼ばれる暖かいお湯をバケツに入れて行水する方法なので体を暖める習慣がありません

赤道付近でありながらも1500メートル以上の高地であるリフトバレーでは朝晩は10度を切る寒さになる環境なのです。そんな彼等にはサウナに入って体を暖めることは健康的にもいいはずですし(現にサミュエル君は定期的にサウナに入るようになって体調がよくなったと言います)日本で昔から言われてきた温泉による「保養」というものをここではレジャーとして楽しんでもらうことを考えています。

保養という言葉を出したので、ここは設置を予定している酵素風呂についても紹介させてください!まだまだ準備段階であり実際に着手するのは近くオープンしてからも少し先の来年以降になりそうですが「米ぬか酵素風呂」を作る予定です。。

何度か入りに行った都内の米ぬか酵素風呂。この技術ってなかなか教えていただけないものなのですが、アフリカのケニアで展開を考えているというお話をしたら、特別(!)いくつか教えてもらいました!

ご存じでしょうか?酵素風呂。米ぬかやヒノキなどのおがくずを発酵させて60度近くまで温度を上げて砂風呂のように体全体をおがくずの中に沈めて体を暖めるものです。偶然日本で試す機会があり、そのメカニズムと効果、そして今でも忘れられない生まれて初めての体験(酷暑期の8月初旬の東京の厳しい夏が酵素風呂に入ったその日は全く苦に感じられなくなった)に驚愕して、ぜひともここケニアでも実施したいと思うようになったのです。また熱に弱い癌細胞への効果も世界中で注目されているという事実にも興味を惹かれました。

そして実際に行った都内の酵素風呂屋で見たことや教えてもらったこと、そしてインターネット上にある情報などを参考にナイロビの自宅で試しに作ってみました。

石と木材、ベニヤ板で簡単な浴槽を作っただけですが地面に直接な底や発酵方法など師匠からも合格をいただきました

米の栽培や米食が比較的普及しているケニアでは米ぬかはニワトリ🐓のエサを作って販売している場所で簡単に見つかります!タンザニア産の有機米の米ぬか、60キロ購入。そしてベニヤ板と材木で作った簡易浴槽に半分ほど入れて実験開始!

最初のトライアルでは温度が40度からなかなか上がりませんでしたが、より頻繁にお湯をかけながら全体をかき混ぜる作業をきっちり行ったところどんどん上昇して数日後には50度を突破。この経験を参考に次はキャンプにて!本番です。

45度を越したあたりから米ぬかはSAKE!日本酒という感じの強い匂いを発してしました。

この2つが Wonder G-Spa (Gは Geothermal=地熱 の略) と呼んでいるスパの基盤となります。そしてまだきちんとお見せしていなかったですね。。。標高2400メートルの場所から2つの湖を見下ろすリフトバレーの景観が自慢と言いますか、ボキャブラリーが欠しく、、、いつも同じ表現で恐縮なのですが、最高!なのです。

ラウンジからの眺め。正面にスリーピング・ウォリアー岩、エレメンタイタ湖、この写真では見えませんが左上には遠くナクル湖も見えます。サウナ上がりにこの景色を見ながら飲む冷えたビールは格別。
上の絶景はこの写真で見えるラウンジから矢印の方向に見た眺めです

念願の温泉付きの絶景の土地を購入し営業許可も取れて、なんて書いてきたので、全てが順調に行っているように聞こえるかもしれませんが、、、いえいえ、ここはアフリカ、そして悪名高きケニア。もちろんそんなことありません。。。ふだんは何があっても愚痴らないことをモットーにしていますが、情報共有という観点からも苦労が多かった分、貴重な情報とも言えるかもしれません。。。次回は闇と影の部分も少しシェアしましょうか。

温泉をビジネスにする為の探究

ケニアの山奥で温泉宿を運営する乾です。”温泉宿”なんて日本っぽい言い方をしていますがEARTH Camp with Wonder G-Spa という名のスパがあるキャンプ場です。観光が盛んなケニアではホテルとして宿泊業を登録すると諸々の手続きがとてつもなく割高になるので、、、

今回は施設の中でも特にスパ=温泉部分に焦点を当ててご紹介しながら(温泉といってもサウナなのです)ケニアでは利用する人自体いないので、それが果たして入浴に適しているのか?というところから始めたというお話をしようと思います。 

朝のサウナ小屋1号

最初に完成した建物でサウナ小屋1号と呼んでます。蒸気が出ている窓の下がサウナ・ルームになっていて噴気孔の穴があります。朝は涼しいということと、湿気が空気中にあるからでしょうか、噴気孔から出る水蒸気の湯けむりが特に顕著に白く見えます。

ここは首都ナイロビから車で約3時間、ナイバシャ湖、エレメンタイタ湖からほど近いエブル山の麓にあるエブル村。購入した2・5エーカー(約3,000坪)の土地に今のところ5つの火山性の噴気孔があることを確認しており、うち2つを天然100%のスチーム・サウナにしました。

1号サウナ・ルーム内部
サウナ小屋2号
2号サウナ・ルーム (噴気孔内を清掃中)

 火山性噴気孔? 温泉との違いは? 自分もこれを始めるまで、温泉のメカニズムなんて詳しいところまでは知りませんでした。噴気孔という言葉も知ったのもついこの前のことです。

日本の温泉の大半はここで「掘削泉」として示されているもの。地中深く掘削することでマグマに近く熱くなっている水たまり(といっても巨大)にアクセスして地表にお湯を吹き出させているものです。

一方、この土地にある噴気孔の穴は自然にできているものに我々が人力でさらに掘ったもの。掘削泉ほど深くはなく、せいぜい深さ10メートル。

上の図が分かりやすいと思うのですが、噴気孔(fumarole)とは、火山活動およびそれに伴う熱水活動によってガスが噴出する穴。エブル村の各地に存在するものの多くは穴が奥深く、出てくる水蒸気も地表近くで図っても70度以上の高温だったりします。これはマグマからのガスが一部穴を通して直接地表に出てきている結果だと思われ、その周辺は独特の硫黄臭とあたりは赤茶けたような色に変色します。草花が生えない月の表面のような様相で明らかに火山性の毒ガスである亜硫酸ガスや硫化水素といった人体に有害なガスが含まれているということを示しています。

強烈な勢いで水蒸気を出す火山性ガスが含まれていると思われるエブル村集落中心にある噴気孔

エブル村の各地をくまなく調査したところ、火口からある程度離れた場所にある穴は、噴気孔でありながらも例の硫黄臭が全くしない水蒸気が出ている穴をいくつか発見、ここの土地もその一つだったのです、

最初はお湯に入るスタイルの温泉がある土地をケニア各地で探していました。2か所有名な場所があり、一つは西はタンザニアとの国境付近にある湖あたりのもので、以前入りに行った経験から気候的に暑く、雨もあまり降らない場所だと知っていたので見送り、もう一つある北部ボゴリア湖付近でまずは調査をしました。

バリンゴ湖の中に浮かぶ温泉が湧きでている島

アルカリ成分がかなり強いと思われるいい温泉がついた候補地を数か所見つけましたが、1か月滞在してみて、ここは自分が住んでいたナイロビや付近のリフトバレー州周辺の高地で涼しい気候と違い、低地であることから気候的にも常夏の気候と言ってもいい暑さで、温泉に入るより水シャワーを浴びたい気分になる場所だということでした。

 ついては調査の的をナイロビからそう遠くないエリアに広がる標高1500メートル級の高地(なので赤道直下でも朝晩寒い)リフトバレー州に絞り、日本の支援で建てられた地熱発電所があるエリアなどをくまなく回った結果、不思議な運で湯けむり登る山村エブル村の存在を知ったのです。村にテントを張りながら土地探しを主に歩いて行い、ついにリフトバレー州の絶景とスチーム・サウナに最適な硫黄系の匂いがまったくしない噴気孔があるこの土地を足で見つけたのです。

硫黄の匂いが全くしないと言っても分かりません。。。自分は大丈夫ですが、人によってはどうななのか?有毒ガスを測定する高い機器を日本で購入してサウナの中で測ってみることなども考えてみましたが、何人もの人々に下の写真のようなスタイルで簡易サウナを試してもらっても、良いというコメントばかりでしたし、、、何度入っても気持ちがいいとしか思えず、時間もなかったので、まずは第一号の小屋を建ててしまいました。

荒野の中の簡易サウナとはまさにこのこと!

そして入った人たち全員から(数名は今でも定期的に入浴)最高に気持ちが良いというフィードバックをもらっただけではなく、ここで飼う猫が(!)一緒にサウナに入ってくるようになったのです!この蒸気があくまで体にいいという証拠です!

蒸気が直接あたるこのスポットもお気に入り。動物がこうして来るということは有毒なガスなど無いと信じていいでしょう

というところで、そろそろ長くなってきたので、次回に続きます!

ケニアの山奥で温泉掘って、宿を建てました

はじめまして! 温泉好きが高じて遂にはアフリカで温泉掘って宿を運営するまでに至った。なんて書くと、それこそ生粋の温泉マニアのように聞こえるかもしれませんが、、、実は温泉に入った回数はそれほど多くはない、でもお風呂が何よりも大好きな乾と申します。

掘った穴=火山性の噴気孔がサウナに適しているかテストしているところです

2001年に初めてJICAの仕事でケニアに来て以来、休みの際に時々国内にある温泉に入りにいっていました。どこも人の手がほとんで加えられておらず、自分でスコップで砂を掘って湧いてくるお湯をためる湯船を作ったり。。。。でも感じたのは熱さの調節次第でとてもいい温泉になるということと、生暖かい風がゆったりと吹く東アフリカの乾燥した気候は最高の風呂上り気分にさせてくれるということでした。

その後もODA関連のプロジェクトに関わりながらウガンダ、エチオピアといった東アフリカの国々で暮らしてきました。どちらの国にもあった温泉にも頻繁に入りに行きながら、いつしか 「東アフリカの温泉を利用して日本の温泉宿のような施設を作りたい」と思うようになったのです。 そして動き出したのが3年前。

温泉つきの理想の土地を見つけて購入し権利を得て、営業許可を取得するまで長い時間が経ってしまいましたが、ついに全ての許可を本年7月に取得。今はオープンするための最後の仕上げ工事を大急ぎで行っているところです。

どんな施設が出来てきているのか?

次回はそのあたりを中心にお話しさせていただきます。

ケニアで注目の農業スタートアップ②

こんにちは、ケニアの玉ねぎおじさんです。

前回に引き続きケニアの農業スタートアップのご紹介をします。

Twiga Foods

Twiga Foodsはケニアのみならず、アフリカを代表する農業スタートアップです。2014年の設立から総額$20.4Mの資金調達を行なっており、最近ではIFCからの資金調達も発表されました。

彼らはバナナをメインに扱った青果の配送業者です。実績としては

2014年のサービス開始以来、8,370人の農家を5,226のベンダーと結びつけ、チームメンバーは400人以上に成長し、2億個のバナナを売却したと言います。上記の大型資金調達により、他の品目にも手を伸ばしており、今では13種類もの青果を取り扱っています。農家と小売業者はTwiga Foodsのwebサイトから登録が可能で、そこから発注、受注を行なっているそうです。

 

ここからは僕の見解です。

Twiga Foodsは名実ともにケニアではトップのスタートアップだと思います。資金調達額、現地での存在感、Founderの資金調達力、それぞれ素晴らしいものだと思います。もちろん彼らも赤玉ねぎを取り扱っているため、既にいくつかの地域でYasaFiとバッティングしています。

その中で僕らが行なっているリサーチでは彼らのオンラインプラットフォームを利用している方の割合は、限りなく0に近い印象です。また、それは彼らのマーケティング不足、ではなく顧客側のITリテラシーの問題の方が多いのではないかと感じています。

なので、個人の見解としてはこのITプラットフォームが広まる2-3年の間に我々はオフラインを中心に顧客の求めるサービスに昇華していき、そこからITを用いて更なる参入障壁を築いていければ考えています。

 

これだけ大きな企業が競合にいますが、彼らがこの市場を独占できるほどインフォーマルセクターの顧客は簡単ではないし、複雑な構造であると考えているため、競合を意識せず顧客と向き合ってサービスの改善をしていくことが我々にとって最善の選択肢であると認識しています。

仕事は結局、使命感

こんにちは、ケニアの玉ねぎおじさんです。

 

「仕事は結局、使命感」だ。と、思っています。

何故そんなことを思っているかというと、強烈な使命感を持って仕事に取り組んでいる人に出会えたからです。4年前にインドに行ってからたくさんの出会いがありました。その全ては自分の刺激になっています。それもそのはずで、1人の例外もなく「日本を離れて、海外でチャレンジする」選択をしているからです。誤解のないように書きますが、海外に来ているから凄い、と言っているわけではなく、その意思決定をしたことに、とても意味があるということです。

 

そんな出会いの中で、改めて自分の仕事への取り組み方を見直す出会いが4年前にインドでありました。それは同年代で海外で第一線で活躍している人との出会いだったんですが、まあそれはもう、人生変えるくらい強烈でした。

 

「自分が成功しないと日本人が海外に希望を持てない」

「日本をなんとかしたい」

「世界における日本のプレゼンスを高めたい」

「経済界にも香川真司が出てこないといけない」

 

こんなこと真顔で言っている人に会ったのは初めてでした。

しかも強烈に使命感と当事者意識を持って。

今の自分はどうなんだ、と。改めて考えました。

全然ダメだな、これは勝てないな、と。自分の視座の低さに呆れました。

それと同時にめちゃくちゃ悔しかったことを覚えています。

 

”「事を成す」。

それは、一生を賭して何かを成し遂げる、ということです。”

 

という孫正義さんの言葉にもありますが、事を成す姿勢はこういうことなんだよな、と改めて感じました。

また、尊敬する方からもらった言葉にも

 

「使命感がなければ、事業なんてやらない方が良い」

 

と言っていただいたことも思い出しました。

使命感を持つためには、マーケットへの理解が必須で、自分の事業がどこに位置するのか、どんな価値があるのかということを認識することが大切です。

それを踏まえて「AMOEBAXのMission, Visionを達成する」、そこに魂を燃やしていきます。

 

今、使命感を持って仕事ができて幸せだなと思っています。

あとはそれを形にするだけです。精進していきます。

人に嫌われることは怖いけど、もっと大切なこともある

こんにちは、ケニアの玉ねぎおじさんです。

今回は僕の仕事観について触れてみたいと思います。

僕は小さい頃から、人に嫌われることが怖くて、嫌われないように生きてきました。と、いうのも末っ子故に周りの顔色を必要以上に窺って育ってきた覚えがあります。

様々な経験をする上で全員に嫌われないようにするってのはもしかしたら、難しい(というよりほぼ無理な)んじゃないか、と感じ始めました。

 

それを一番体感したのは副主将として取り組んだ大学サッカーです。

僕の所属していたチームは東京学芸大学蹴球部というチームで、現在は関東大学サッカーリーグ2部リーグに所属をしています。先輩には日本代表経験のある岩政大樹選手や高橋秀人選手を輩出している、伝統のあるサッカー部です。部員は80名おり、TOPチーム、サテライトチーム、Bチームの3つに分かれて公式戦や、練習を行っていました。

その中で全員が一つの目標にコミットするとこは本当に難しいことでした。

なぜなら部員全員がそれぞれ

「なぜ今、本気でサッカーをやっているのか」

ここの動機が違うからです。

プロを目指している人、教師を目指している人、一般企業に就職したい人、サッカーの指導者で生計を立てていきたい人、などなど、本当に様々な人がいました。

1年生から試合に出る人もいれば、4年間スタンドで応援する人もいるわけです。

この前提条件がある中、部員80名が本当にコミットメント出来る目標設定をする必要がありましたし、決めたからには何があってもやり通す覚悟が必要でした。

今までの人生、部活動では自分の好きなように行動してきましたし、なんなら人を叱責することによって嫌われるなんて、まっぴらだ、くらいに思っていました。

でも、大学サッカーではそれではダメだ、と。

組織で目標を達成するためにはそれだけでは、ダメだと気付けたんです。

自分を育ててくれた組織に対して結果で恩返ししなければいけないと本当に必死でした。自分を信じてくれている後輩、一緒に戦っている同期の為にも、僕が厳しいことを言ったり、厳しい雰囲気を作らなければならないと思っていました。

そして、それを言うに値する行動をとることを常に心がけていました。

同期、後輩、全ての人に問い続けていました。

 

「お前の行動は目標に向かっているのか」

「後輩にどうみられるのか分かっているのか」

「お前の気持ちはわかるけど、お前は今なぜ本気でサッカーをやっているんだ」

 

僕はこれがチームだと思うんです。

それぞれのモチベーションは違うけれど、全員の目標はたった一つだけ。

部員80名に目標を聞いたら、すぐに返事が無ければだめですし、全員が勝ち点を計算(あと何勝したら目標達成だ)となっていなければそれはコミットしているとは言えないんです。

だからこそ、目標の共有はめちゃくちゃ大事でさらに声に出し続けることはもっと大事です。最高学年になるまでの何年かで、目標を口で言わなくなると段々と組織が堕落していくと感じていました。

 

4年生と下級生の考えのすり合わせ、翻訳を僕がやっていました。

僕は色んな人の気持ちをわかることは出来ないけれど、わかろうとする努力は誰よりもしてきた自信があります。

高校時代の恩師の言葉で

「試合に出ている人はスタンドにいる人の気持ちはわからないし、スタンドにいる人は試合に出ている人の気持ちは100%はわからない。けど、それでもわかろうとするのがチームなんじゃないの?」

 

正直言うと、当時はぴんときませんでしたが、今では強烈に胸に残っている言葉です。これって仕事でも一緒だと思うんです。

 

組織というのは色々な人がいます。

色んな価値観があり、色んな考え方があります。

好きな人も違うし、もちろん嫌いな人も違います。

 

でも、その組織が同じ目標を目指すんです。

それって僕はとても素敵だと思うんです。

 

目標を達成する動機はそれぞれ違います。

「自分の成長の為に」

「組織の成長の為に」

「組織が好きだから」

「仲間が好きだから」

などなど。

良いんじゃないでしょうか。動機はなんだって良いと思うんです。

 

リーダーの役割はその動機を最大化することであり、時には人に恐れられる必要があると僕は考えています。

僕の理想のリーダー像は背中で見せる、だけではなく色んな人の考えを繋ぐ潤滑油のような存在です。そこに近づけるように精進していきます。

居心地のいい環境

7月から果物加工事業がKenya Nut社と統合したようなかたちになり、ケニア企業との協働に移行して仕事のやり方・進め方ががらりと変わりました。
この変化に順応し、今はこれからの5年間でどこまでビジョンをかたちにできるかということをワクワク感を抱きながら、任されている分野で周囲に納得してもらう結果を出すことに専念しています。
株主変更に伴う法的な手続きを弁護士に委託していますが、まだ完了していません。作成してもらった書類に依頼した内容とは違う箇所があり、修正してもらう必要があるなど面倒ですが、気合を入れなおして、サクサクと終わらせます。
Management Agreementを結ぶことになっていますが、まだこれからです。利益計算・分配の方法を合意して、関係会社間取引の帳簿をつける必要があるようです。会計士の方に相談しながら、こちらもサクサクとやります。
今年7・8月頃、ケニア企業の社長さんやオペレーション・ファイナンス・テクニカルの3人のダイレクター各々に指導を頂きながら、仕事を進めていく上で感じていたやりにくさは、相談と対話を頻繁にすることで次第に解消されて、今は円滑に進められるようになっています。私が急ぎすぎていたところがあったようで、「君のスピードは早すぎる」とオペレーションダイレクターから言われたこともありますが、徐々に適正なスピード感も体得してきて、今の環境が居心地がよくなってきています。ただ、物足りなさを若干感じるので、今の事業領域に関連する分野で手がけたい事業プランを提案しようと準備もしています。

今年7月から半年間は今後の事業の進め方をじっくり練り直す期間にしようと決めて、最近まで今後の方針がぼやけたなままでした。

ようやく、大きな会社に吸収されるのではなく、こちら側もチームを編成して大企業と協働しながら事業を発展させていく力をつけていこうと決意が固まりました。彼らにない発想と推進力を強みにできればと思います。

やりたいことのひとつが動き出す

2年以上前から着手したいと考えていましたが、情報や資金もなかったので手をつけれなかったブルーベリーの商業栽培が始められる目処がようやくたってきました。

アフリカでは、北アフリカのモロッコと南アフリカでここ数年でブルーベリー栽培がブームとなり、栽培面積が増大しています。北・南アフリカの間のケニアにも約2年前から外国人オーナーの花卉栽培の企業で、ブルベリーの商業栽培が始まっています。
ケニアは赤道直下の国ですが、標高が高く朝晩が冷え込み、リンゴ等の温帯果樹が栽培されている地域もあるので、栽培は可能ではないかと考えていましたが、確証がとれないままでした。
↑9月に先駆者的な農園を視察
今年の7月頃に実際に栽培しているケニアの企業を特定できました。幸運なことに、その企業とKenya Nut社の経営陣がつながりがあったので、テクニカルダイレクターの方に栽培現場を視察する許可をとって頂き、一緒に視察に行きました。その企業は生食用ですが、私たちは全量を加工するために使い競合することはないので、栽培に関する一通りのことを教えて頂きました。
実際にブルベリーを購入して持ち帰り、乾燥加工してみました。将来的な可能性があるという判断を得て、来年度の予算に栽培実験にかかる費用を含めてもらえることになりました。苗を国外から調達することになるので、手元に届くまでには時間がかかりそうです。
ケニア産の希少なブルベリーを栽培する農業プロジェクトが動き出すことは楽しみです!ケニアで育つことは確認できましたが、視察先とは違う地域に栽培するので、栽培してみないと分かりません。今から開始すれば、ケニア国内では3、4番目くらいになると思います。
他にもやりたいことがあるので、タイミングを見極めながら周囲を巻き込んで進めます♪

スタートアップ投資事情とイベント情報

ケニアの商工会の定例会で、ケニアのスタートアップ事情/イベント情報ということでお二人の方の話をお聞きしましたので、簡単に要点を共有します。

Leapfrog Venturesの寺久保さん
アジアでは大企業が参入した後にスタートアップが活発になったが、アフリカではそれとは逆で、スタートアップが経済の発展を牽引する重要な役目を担うという見解をお持ちで、アフリカでテック系スタートアップ200社への投資を実施していき、コミュニティーやデータベースの構築や日本企業とスタートアップとの連携を進めていくとのことでした。
産業×テクノロジーという視点は大事ですね。
12/7に大規模なスタートアップカンファレンスをナイロビで開催されるそうです。
intellecap社のArielleさん
設立間もない起業家を支援するアクセラレーターという業種で、network、capital、knowledgeを提供するインド系企業です。
第6回目のSankalp learning journeyというプログラムとフォーラムが2月後半にナイロビで開催されます。約1,000人が参加し、60%がアフリカからの起業家で、40%が海外からのアーリーインベスターだそうです。
 今回のプレゼン資料は商工会内でデータ共有されています。また、JETROケニア事務所では、来月からアフリカニュースに加えて、スタートアップ情報の配信が始まるそうです!
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