日本AFRICA起業イニシアチブから支援してもらえたら、どうする?③
石鹸の生産者に、わざわざ日本から会いに行っても、
約束していた日には連絡がつかなかったり、
午前中に確認していたのに、午後行ったらいなかったり・・・
典型的といえば、典型的なガーナ人の行動パターンなのですが、
他の生産者はみんなプロフェッショナルで、そんなことはないのです。
彼女の場合は、最初から危うかったのですが、クオリティは、他の生産者に比べて、ピカイチ。
石鹸作りには妥協なく、
「私は、天然素材しか使わないわよ。
石けんフレークなんて使わないし、あんな混ぜ物ばっかのニセモノは作んないわよ」
という感じだったので、まあ、どうにかガーナのスタッフのサポートもあり、続けてきたのです。
しかし、昨年は、
「工房が手狭になったから、テマに新しい工房を建てているのよ」
と言ってたのに、今年は、
「ああ、やめたの。
もう、輸出も全部やめたし。あんたのことだけよ。
いろいろ面倒くさいことばっかり言って、みんな私を煩わせるから。
ストレスになるから、やめたのよ。
そんなのなくても、生活できるし。お金なんかどうだっていいのよ」
・・・・・ほう。
海外バイヤーは、まるで、彼女にとって、ハラスメントをするストーカーらしい(笑)
石鹸に使う原材料を変えても良いのだけれども、使われている原材料は全部表示しなくてはならないため、変えるのは、事前に教えてもらわないと、表示義務違反になって、違法になること。
そのラベルの修正には、お金がかかること。(以前、見事にやられた)
その重要性を問いても、
「こういうのが面倒なのよ。だからやめたのよ。
みんな、私のレシピを盗むのよ。だから、秘密よ。
作るから、それ、そのまま持っていきなさいよ」
輸入許可を取るのに、必要書類があり、それがないと日本に持ち込めないことを何度説いても、
同じことの繰り返し。
もうダメだなと思った数週間後には、
「何でも書くわよ。協力するわ。で、注文は?」
と変化。
おそらく、現金がなくなったのではないか?と思う(笑)
でも、輸出関係の書類を彼女自身が用意できないので、
ガーナのスタッフが、面会してヒラリングをして、それを文書に起こし、
内容を確認してもらい、署名をしてもらうというサポートをしている。
日本だったら、メールを送って、戻ってくるだけですむ事務に、
何十時間もフォローアップに費やしてくれていた。
また、一つの石鹸を新たに輸入するのには、衛生検査に、10万近くかかる。
今後も継続することを前提の投資なのに、
「もう、こんな面倒なのできないわ。これが最後ね」
と、また、コロッと態度が変わる。
彼女を扱うのがうまいカールでさえ、
「もう、限界だと思う・・・」
と、とうとうサジを投げるに至ったのです・・・