日本AFRICA起業イニシアチブから支援してもらえたら、どうする?④

さて、以前から不安な兆候はあったので、どうしよう?と考えていました。

今年に入り、思いついたのが、

そうだ。私が自分で最高のレシピを作れたら良いんだ

ということです。

ガーナの手作りシアバター石鹸、どれも良いのですが、彼女のものほど感動する域にいかないのは、

レシピの問題です。

レシピへの探究心なんて、日本人の得意そうな分野ではないですか。

実際に、良い石鹸が日本の市場に流れないのは、原材料にコストをかけられないからです。

そこで、一から石鹸作りを学ぶため、

一般社団法人ハンドメイド石けん協会で石けんのレシピが処方できるよう勉強しました。

ここでは、オイルの性質の勉強も入り、スキンケアについての造詣も深くなりました。

そこで、改めて、ガーナでの石けん製造の可能性を感じたのは、以下の点です。

1)日本では、コスト的にシアバター含有率の高い石けんを作るのが難しい。

2)オリーブオイルベースを始め、

色々なオイルベースのコールドプロセス製法石鹸を試してみたけれども、

シアバターベースの石鹸が型崩れせず、保湿力に最も優れ、一番だと思う。

3)ガーナの1年通して温暖な気候は、石鹸作りには向いている。

4)石けんは、製造過程で、一度、強アルカリになるので、

細菌など衛生検査で引っかかる心配が他の化粧品に比べても低い。

5) 乾燥に1ヶ月かかるコールドプロセス製法の石鹸(オイルを配合して苛性ソーダと鹸化反応させて作る昔ながらの作り方の石けん)は、手間がかかり、工業的に生産が難しい。

国内でも製造ができるところは僅かにあるが、大量には作ることが困難。

6)日本では、薬事法の元、化粧品として厳しいルール下にあるが、アメリカでは、石鹸を製造して売るために、化粧品製造業などのライセンス(日本は、薬剤師などを常勤で雇う必要などもある)がありません。自宅で趣味で作った石鹸をマーケットで売るのは、日本では薬事法違反になりますが、アメリカでは、OKです。

 

実は、以前、化粧品展に出店した際に、とあるメーカーさんに石鹸を作ってくれないかと打診されたことがありました。

国内で、質の良い石鹸を作ることが難しいからということだったのですが、

何分、非常に不安定な生産者だったので、自社の商品であれば、リスクを負えますが、

委託を受けるのは、難しいと判断したのです。

日本でも、必要以上に皮脂を奪わないコールドプロセス製法石けんの良さは、見直されていますが、

欧米では更に人気があります。

ヨーロッパでの石鹸の輸入量は、年々増えており、2016年には、€1.2 billion です。*

ドイツ、フランス、イギリス、オランダ、ベルギーの順です。

ガーナからヨーロッパへは、輸送コストも効率も良く、ヨーロッパへの輸出の可能性もあります。

特に、ヨーロッパでは、アフリカなど新興国で作っているというエシカルな部分が評価されやすいという事情もあります。

ガーナで石鹸の輸出をしている多くの会社が、ウェブサイトも持っていません。

きちんとした窓口を作ったら、どうでしょう?

ゆくゆくは、外国人の多い地域に小さなおしゃれなコンテナショップを構えるのも面白いかもしれません。

JUJUBODYへの石けん製造だけでなく、他のブランドからの委託、海外への輸出も可能です。

他のJUJUBODY商品のように、一度、取引先を決めた後の発注のサポートは、

ガーナのスタッフに任せられますが、この構想を実行しようとすると、

やはり、私自身が現地で動き回って判断することや、指導することが不可欠になります。

日本、ガーナ間は、エコノミーでも20万円かかります。

このプランの現実化のために、支援金を活かしたいのです。

*https://www.cbi.eu/market-information/home-decoration-textiles/soap/europe/