ルワンダとBLM

ルワンダはキガリよりこんにちは、アジアンキッチンの唐渡です!

ルワンダではここ数日、これまでに見なかったレベルの感染爆発(一日新規感染者が40名など)が地方で起き始めていて、徐々に緩んできた規制がまた厳しくなる気がしています。空港は7月には開くだろうとの見方でしたが、この分だと、どうでしょうね…。

と、そんなコロナ禍の中ではありますが、今世界で巻き起こっているもう一つの大きな事柄、Black Lives Matter.日本での様子はどうなのでしょうか。今日はこちらに関して思うことを、ルワンダとも絡めて書きたいと思います。

私はBLMを表明します

①私はBLMを支持・表明します
②ALL lives matterをかぶせることの害悪
③アジア人だってコロナで差別された!はここでは違う
④デモはもっと平和的にやれ!も論点そこじゃない
⑤白人でも黒人でもアメリカ人でもない人たちがゲームチェンジャーになる
⑥BLM表明のその先
⑦ルワンダとBLM

全文はこちらの個人ブログに書いてありますので、お時間ある際にぜひ読んでいただけると嬉しいです。

アフリカと関わっている日本人の反応

普段アフリカをビジネスで利用しているのに、BLMについて黙っているなんて、と言う議論をアフリカに関わる日本人の間で見た。心情的にはとても理解できる。ただ、今回アフリカ系アメリカ人とアフリカにいる各国の人を全部括るのはあまりピンとこない。(追記に詳述)とにかくここで言いたいのは、やっぱり利害関係なんかなくても、自分を利する利さないに関わらず、動ける人でありたいということ。

ちょっと違うけど、94年にルワンダで虐殺が起きた時、世界は知りながらも「「怖いね」って言いながらディナーを続けて」いた。どの組織にも利用する意図はあっても助けるメリットなかったから。でも個人が発信できてそれが力になる時代になった。なので私は #blacklivesmatter  を表明します。

外の世界が自分の手の中のスマホでリアルタイムで見れる時代。それでも考えない、動かないって、何のためのテクノロジーだよって思う。

http://chisakarato.com/2020/06/14/blm%e3%81%ab%e6%80%9d%e3%81%86%e3%81%93%e3%81%a8/

上記にも引用しましたが、今回の件とアフリカの各国の人々の距離感が遠いことがまず一つと、私はアフリカに関わる者としてBLMを表明している訳ではなく、一世界市民としての表明です

ルワンダとBLM

今回のBLMについて、同じ人種の人があのように扱われるのを見て、アフリカでもきっと憤りはいかばかりか、と想像されるかもしれませんが、あまりアフリカで盛り上がっている感じは正直ありません。ルワンダのことしかわかりませんが、ルワンダでもあまり話題に上がってこない印象です。

背景が全く違う、そして自分に余裕がない

一つには、それこそ肌の色が物理的に一緒な以外はそもそも立場が全く違って、「先代が奴隷として連れてこられた過去から続く構造的な差別に、自国において苦しんでいる状況」が想像できない、なので簡単に「同士」という感覚を抱けずにいる人が大半だと思います。自国から出たことのない人がほとんどで、そして当然自国で肌の色で差別を受けることはないわけです。

そして、ともすれば「でもゆうて我々より暮らしは裕福だよね」と言うイメージの方が強い人も見かけます。例えばルワンダは、産業がなく職がないので、今回の件で迫害を逃れたいアフリカ系アメリカ人を迎え入れたいと思ったところで、そもそもルワンダ人のディアスポラ(外国にいるルワンダ人)すら職がないから戻れない人が多い状況。ガーナなんかは呼びかけているみたいです。国によって様々です。こう言ってしまうと悲しいけれど、正直アフリカ系アメリカ人の方々を心配するよりも今日明日の自分の食い扶持の方を気にせざるを得ない人が多いのは確かなのです。

そういう「同士としての注目」というよりは、実質的に、今回の件が大統領選にも当然影響を与え、アメリカに大きな変化が起きた場合、当然中国との関係が変わり、そうするとアフリカを握っているのは中国なので、そこからの影響の方が大きそうだなと思います。

人種差別との戦いから、人種格差との戦いへ

今回のBLMに端を発した変化があるとすれば、その中でルワンダ、アフリカに影響がありそうだなと思うのが、アメリカと中国の関係性以外に、もっと大きな枠組みで、「資本主義そのものの変容」があるのかもしれないと思っています。

BLMは貧困問題と密接に結びついていて、人種差別は止めよう、ともし満場一致で決まったとしても、今日の社会システムに人種格差は組み込まれており、貧困層を苦しめる実質的な要因となっています。もうこれは、資本主義の限界だと見る見方もあります。

アメリカの中では白人とアフリカ系の方々に格差がありますが、世界では先進国と途上国という格差があります。その格差の上に、先進国の豊かで便利な暮らしが成り立っているのは、事実です。日本で暮らしているとあまり実感する機会はありませんが、例えば私の経営するアジアンキッチンでは、一番安いチャーハンでも、皿洗いのスタッフが8時間働いてもらえる日当の倍します。私の生活は、私が東京で一日で稼いでたお金が月給として支払われるナニーさんのおかげで成り立っています。ひどいって言われるかもしれないけど、でもこれが資本主義です。

長かった人種差別との戦いに決着をつける時がついに来ましたが、同時に人種格差との戦いも無視できない状況になったということです。先進国には不都合なことかもしれなくても。

とてもとても深い問題でキレイにまとめることができませんが、私は今回のムーブメントでアフリカ系アメリカ人の方々に思いを寄せつつ、ルワンダで自分の手と足を動かしてできることを、粛々と続けていきたいと思います。