ルワンダで使われている言葉。

全然水の溜まっていないレストランのタンク

レストランのタンク

 

本日は冒頭からルワンダ解説シリーズ。

よく「ルワンダでは何語を使うの?」と聞かれます。

使うのは英語。英語が話せれば生活できます。でもフランス語しか話せなくても大丈夫です。ルワンダ語・スワヒリ語しか話せなくても暮らせますが、ビジネスをしようと困ると思います。

 

面白いですよね。

もともとルワンダは、1889年から独立の1962年までベルギーとフランスの統治下に置かれていた背景から、

ルワンダ人のほぼ100%が理解するルワンダ語に加え、フランス語が使われていました。

それが2008年、大統領のバックグラウンドもあり英語が公用語になり、翌年のイギリス連邦加盟もあいまって、今では英語が第一言語のポジションにあります。

ある程度の年長者は、ルワンダ語の他にはフランス語しか話せない人が多かったりします。

 

実際、どんな人がどんな言葉を話しているのか。

 

首都キガリの話になりますが、

例えばうちのレストランだと、スタッフ同士はもちろんルワンダ語で会話します。

学校を卒業した、または今通っているスタッフで英語が堪能な人はフロアスタッフとして、英語で接客。

でも彼らはフランス語もできるので、フランス語のお客様が来店されたら、フランス語で接客します。

私は残念ながらフランス語が今のところしゃべれません。

 

ちょっと彼は英語が厳しいな…という点からフロアではなくクリーニングに就いてもらったスタッフも普通にフランス語を話すし、スワヒリも話せたりします。

日本だと、レストランで、たいていどのスタッフも英語でもフランス語でもお客さんと意思疎通ができるって、なかなかないですよね。

すごい。

 

というわけで普通に生活する分には日常会話レベルの英語ができればいいのですが、

今日みたいに業者さんと議論するときは結構大変。

 

 

水が止まってもうすぐ4週間、もはや水なしがデフォルトとなってきましたが、そろそろなんとかせねば。ということで朝イチ水道局へ。

プッシュに次ぐプッシュをして、昼過ぎにテクニシャン(自称)到着。

当レストランが入っているビル全体の他のテナントは水が出るのに、うちは水が出ない状況。

地下の貯水槽、地上に設置してある貯水タンク、配管。これらの現状把握と問題解決に向け、ビルの裏でいざ議論開始。

なんだけどだいたいこういう場合テクニシャンがあまり英語が堪能ではない。

英語が堪能なスタッフに間に入ってもらうのですが、まぁー大変です。

 

A=B、B=CだからA=Cですよね、という議論を積み重ねる作業を続けていると、ときどき倒れそうになります。

 

そもそもA=Bで合意をとるのに苦戦。

「太陽?西から昇るっしょ」的なレベルでそもそも前提の認識が合ってない。

まずはそこから。

昔高校の数学の先生が証明問題の解説の時に

「1+1=2を証明するのは実は大変に難しいことです」

と言っていたことを、なんとなくそういうことかぁ とアフリカで感じている今日この頃ですがお元気ですか荒木先生。

あ

問題の配管

今回の場合だと、二股に分かれているパイプ(テクニシャンが踏んづけている)の、それぞれの直径と分かれた先での水圧が同じなら、その先のそれぞれのタンクの水量も同じになるはず。なのにうちに水はない。

テクニシャン曰く、「お宅のタンクはちょっと遠いから」

???

 

よくあるんですが、お互いの攻防が続き、

そのうち間に入っているスタッフも私の通訳というよりは勝手に議論しだして論点がずれだし、

そのうち完全にルワンダ語をそれぞれ叫びだして私が全然意味わからないうちに、

疲れたスタッフから

「ボス、とりあえずここらで手ぇ打ちましょう」

って言われて振り出しに戻る。

というのを数回繰り返して日が暮れ始めて「分かんないけどそうかもね・・・」となる私。

 

一字一句厳密に能面のような表情で訳に徹してもらう場合もあるんですが、

それもあんまりうまく行かない。

ケンカ別れしてしまったテクニシャンも結構います。そのままお金もgone…

難しいです。

 

で、今日はニュートン算みたいな話になったあたりで完全に空中分解したところで、

「まぁでもこの3週間、あそこのスタジアムのイベントに優先的に水送ってたから、そもそも水来てなかったんだと思うわ。でもイベント終わったしそのうち来るから。じゃ!」

 

といって帰って行ったのでした。。

 

 

明確に課題の原因と対策がつかめないのが気持ち悪くて最初の頃はこれまた怒り狂ってましたが、

今はその中で拾えるファクトから次の手を地道に考えるのに慣れてきました。

恐らく消去法的にとれる方法はこれとこれで・・・といった感じに。

 

というか、正論を正面からという私のスタイル、このカオスじゃ無理がありますね。今気づきました。

ロジックで詰めるよりも一発ルワンダの伝統ダンスでも踊った方がよさそうですね。

頑張ります。

 

そして、それからほどなくして、水が出ました!!

ごねたのも意味があったのかもしれません。

明日は出るかわかりません。

が、今日後半出たので良しとしよう!

今日も気持ちの良い店の裏の景色

今日も気持ちの良い店の裏の景色

 

唐渡千紗