私たちのものづくりPart3 – 魅力発信と持続可能性とアップサイクル

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(ウガンダの魅力を詰め込んだうちのお店)

RICCI EVERYDAYはカンパラに直営工房を構え、女性たちとともにアフリカン・プリントを使用したバッグやトラベルアイテムを製作していますが、ものづくりを行うための指針を以下の通り設定しています。

 

  1. ハンドメイドー雇用を守る・温もりを伝える
  2. 現地で調達できる資材を極力使用—持続可能なものづくりを
  3. 環境負荷を下げる—ものを余すことなく使用し、ゴミを減らす

 

1については前回話しましたので、今日は2と3について。

2.現地で調達できる資材にこだわるのは、それ自体に魅力があり、それをファッションという万人に受け入れられやすいツールを通じて、世界中に発信したいからです。ウガンダに来て、様々な素敵なものに出会いました。アフリカン・プリントや、手織りのKikoi布、バーククロスなどなど(この美しいものたちをもっとたくさんの人に紹介したいと思い、お店を始めたわけですが)。いつかこれら魅力が結集して、アフリカの持つネガティブなイメージを払拭し、プリミティブなイメージに極端に偏りつつあるメディアのあり方に一石を投じていけたらと思っています。

 

また現地調達可能な資材にこだわるもう一つの理由は、究極的には私がいなくなっても、引き続きものづくりができるようにするためということもあります。外からの供給に依存しすぎると、それがゼロにならないように調整するのも大変ですし、ゼロになってしまった場合に、当然のことながら生産活動を行うことが不可能になります。なるべくそのリスクを軽減することが必要であろうと思うわけです。

そしてこれは何も資材だけでなく、運営体制も同様。ゆくゆくはローカル人材が中心となって生産活動を行う、自立的な組織の構築を目指していきたいです。

 

次に3についてですが、こちらに来て私が素敵だなーと思った現地の習慣で、「ものを余すことなく使用する」というものがあります。牛1頭にしても、食肉・皮革・角・骨と全てを何らかの形で活用しますし、ものは基本的に最低限必要な分しか買いません。コーラの瓶の蓋は、肥料を撒く際の計量スプーン代わりにしますし(面白いアイディア!)、ミネラルウォーターのペットボトルは、革の縫い付けに必要なノリを入れる容器にします。生活の随所にこの習慣の実践が見られるのです。

RICCI EVERYDAYでもデザインを考える上で、この考え方を取り入れています。例えばバッグを作る際、どんなに上手に切っても布の端切れは出てしまいます。それをゴミにするのではなく、別のバッグの裏地として活用したり、日本での催事や展示会などでディスプレイに使用するタペストリーを作ったり。革の端切れについても、バッグの金具を取り付ける部材として再活用したり。ゴミになるべきものを価値あるものに生まれ変わらせる、アップサイクルを行っています。

 

Chizu