ウガンダ北部で工房を開きたい(今後の展開について)

IMG_2372

 

今日はRICCI EVERYDAYの今後の展開についてまとめたいと思います。

まず生産面ですが、前回の記事で書いたように日本のみならず海外マーケットへの展開を進める上で、技術レベルの高い職人の更なる雇用と機材の拡充による生産キャパシティの強化は必須であると考えています。現在5名の職人ママを直接雇用していますが、今年度中に10名にまで増やし、技術移転を行うとともに、工房も増床移転します。

 

また新たな試みとして、そして自分の問題関心に近いアプローチとして、ウガンダ北部の内戦から復興しつつある地域に生産拠点を新たに設置し、RICCI EVERYDAYの活動が、現地の平和復興・開発の一助となればと考えています。以前の記事にもまとめましたが、ウガンダ北部では、内戦によって子ども兵にさせられた人々や南スーダン難民が多く生活をしています。彼らの社会復帰を支援するNGOは、メンタルケア(トラウマ)だけでなく、自活できるようにとテーラリングやその他職種の技術指導などを行っています。但しせっかく技術を身につけても、そこに仕事がなければ習得した技術を活かせず、収入を得ることができません。結局のところ、貧困状況から脱することができず、不安定な生活を送ることになります。そこでRICCI EVERYDAYが橋渡し役となり、そういったNGOで指導を受けた女性たちに仕事を提供することで、彼女たちの自立を継続的にサポートし、生活向上と社会復帰支援に繋げていきたいと考えています。今月より調査をスタートし、来年には新たな工房を設置し稼働させるまでにもっていきたいと思います。

上記計画のもと、来年度中には直接的・間接的雇用を含め50名の女性にリーチし、彼女たちに雇用と生活向上の機会を提供することで生活レベルの底上げを目指し、社会的インパクトを広げていきます。

 

次に販売面ですが今後3年間で、当ブランドの製品の国内外取扱い店舗数(常設・期間限定ポップアップともに)を100店舗にすることを目指します。SNSも活用しながら、当ブランドの製品の魅力だけでなく、生産過程に込められたストーリーやアフリカの魅力を積極的に発信し、多くのファンを獲得していきます。

また既存のハイブランドともコラボし、彼らのものづくりに何らかのインパクトをもたらせたらと考えています。既にEthical Fashion Initiativeという枠組みが存在していたり、イギリスではasosなどのブランドがケニアの工房とものづくりを協働で行ったりするなど、多様な事例が生まれつつあります。日本でもunited arrowsがtegeという新レーベルを立ち上げ、ケニアやブルキナファソの生産者とのものづくりを行っています。

RICCI EVERYDAYはアフリカに拠点をおき、様々なクリエイターの生み出す素晴らしいデザインに触れてきました(それらがカンパラにある直営店に詰まっています)。アフリカの生産者やクリエイターたち、そして素材に光を当て、彼らのものづくり文化を既存ブランドに伝える橋渡し役もできるのではないかと考えています。

 

Chizu