不安なエチオピア情勢

今日は事業とは全く関係ありませんが、不安定な状況に陥っているエチオピア情勢についてまとめようかと。。。ただこちらにいても、なかなか情報は入ってこないのが、辛いところです。。。

http://www.bbc.com/news/world-africa-37600225

エチオピア政府が非常事態宣言をしてから今日で3日目。現在までに外出禁止などの具体的措置は出されておらず、首都アディスアベバは平穏とした、通常と変わりない状況のようですが、インターネットやSNSは全て不通とのことです。

しかしオロミア州、アムハラ州では広い範囲で、暴動・抗議活動が広がっています。そもそも今回の背景には、少数派ティグライ族主導による政治体制に反旗を翻したオロモ族・アムハラ族という対立構造があると言われています。ただこれはマクロ的な視点であって、実際に現地で生活している人の話を聞くと、貧困格差が年々拡大し、それに対する不満が爆発したことや、政府による土地接収などの問題浮上のために、昨年からの抗議活動に繋がったのではないかというのが大方の見方です。

そもそもエチオピアは80以上の部族によって成り立つ多部族共生国家だったわけですが、オロモ族とアムハラ族で全人口の60%以上を占めるにも関わらず、彼らには正当な政治的権利が与えられず、経済発展からも阻害され、それらは少数派ディグライ族によって長い間独占されてきました。確かに私が以前アディスアベバを訪問した際、多くの新興ホテルを見掛けたのですが、同僚が「これらはティグライ族資本によるものだよ。エチオピアの政治・経済はティグライ族が支配しているんだ」と言っていたのが印象的でした。

今後も引き続き情報収集はしていきたいと思いますが、まずはエチオピア政府が発表する非常事態宣言に伴う具体的な措置が大きな肝になる気がします。そろそろ発表されるのではないかと思うのですが。。。注視したいと思います。

一方でサブ・サハラアフリカで起業する一人として、有事の際のBusiness Contingency Planは常に準備しておいた方がいいと、今回の件を受けて実感しました。「わー大変!逃げなきゃー」じゃ済まされませんからね。。。従業員の安全面確保、銀行口座の資金の移動、工房にある在庫の輸送など、生じうる問題と対処方法を整理をしておくべきかと。

 

早くこの状況が収まり、エチオピアに再び平和な日々が訪れますように。

 

Chizu