再び北部へ
先月末にウガンダに戻ってから、再び怒涛の時間を過ごしています。今は4月からスタートするシーズンに向けた生産の追い込み時期。みんなの気合いの入りようがすごいです!(私は横で頑張れーとしか言いようがありませんが汗)
またちょうど先週まで日本から来客があり、1週間かけて当社が関わる様々な場所(工房・ローカルマーケット・お店等)を行ったり来たりしていました。その一環で北部グル市を訪問したので、今日はその時のことをまとめておこうと思います。
グルを訪問するのは3回目。兼ねてより北部にも生産拠点を持ちたいと考えていた当社ですが、今回の訪問目的は、ご協力いただくNPO法人テラ・ルネッサンスさんにプロジェクトの概要を共有することと、現在の訓練生の方々にヒアリングすることでした。
今後うちの仕事をやってもらおうと考えている女性たちは、全員元子供兵。しかも通常、拘束期間は1〜1.5年程度のところ、彼女たちは皆14年以上反政府組織に囚われ、そこで強制的に結婚(擬似結婚)させられ子供も抱えていました。平均年齢は28歳とのことで、実に人生の半分を反政府組織とともに、DRCや中央アフリカを彷徨いながら生きてきたことになります。交戦時などのタイミングで国連組織やICRCなどのサポートにより子供たちとともに保護され、現在はテラ・ルネッサンスさんの1年半のトラウマケアや職業訓練を終え、新たな1年半のビジネスの実地訓練を受けているところです。
そんな彼女たちは当然のことながらまともな教育を受けることもできず、英語でのコミュニケーションもままならない状況でした。現在は、1日に平均2食食事をとりながら、昼間はトレーニングを受けたり仕事をしたり、夕方以降は子供たちと過ごすなどして、一歩ずつ着実に社会復帰への道を歩んでいます。
そんな彼女たちを雇用して、テラ・ルネッサンスさんを卒業した後も安定的な収入を得られる環境を提供できたらと考えていますが、今回訪問して、なかなか一筋縄ではいかなそうだなぁという実感を得た次第です。
まず英語でのコミュニケーションができないので、現地の言葉を話せるスタッフが常に必要です。幸運にもうちのProducion Managerのスーザンが、現地の言葉を話すことができるので、彼女に任せれば乗り切れそうです。もう一つの課題は、縫う技術についてです。現時点ではお世辞にも、日本で売れる製品を作れるレベルとは言い難い。もちろん、保護されてから1年半でようやく身につけた技術なので、そのレベルであるのは当然なわけで。。。ただどれくらいの期間、トレーニングをしたら日本で販売できるまでのレベルになるのか、現時点では予測できないところが難しいなと感じています。彼女たちがトレーニングに耐えられるかどうかも分かりません。彼女たちはグル市内でお客さんを見つけて縫製の仕事を行うには十分な技術を持っているので、それ以上をこちらが期待し厳しい訓練を受けてもらうことで、かえって彼女たちを苦しませる結果になってもいけません。皆がHappyになるものづくりの形、自立の形を模索する必要があるなと感じました。
次回訪問は7月を予定しています。
それまでにもう少し考えをまとめておきたいです。
Chizu