Davis

 

実は今私は新しい試みをしています。ウガンダを約3ヶ月離れ、現地のオペレーションを現地のチームに任せるということです。

現在おかげさまでスタッフが増えており、私を含め10人のチームになっています。工房メンバ−6人、直営店スタッフ2人、そしてアドミン1人。中でもキーパーソンなのが、私の不在の間、私の代わりの役割を担ってもらおうと3月から雇ったDavis、当社唯一の男子です。

(ちなみに、うちはシングルマザーだけを雇用する会社じゃなかったっけ?という疑問を持たれた方もいるかもしれませんが、実はそうではないのです。社会的に疎外された状況にある人々を積極的に雇用するというポリシーを掲げているのであって、シングルマザーに限定しているわけではありません。それは他の優秀で才能のある人材の就業のチャンスを奪わないため、そしてシングルマザーに限定してしまうことで彼女たちへの差別を生み出さないようにするためです)

「私の代わりの役割」というのは、工房における生産業務や店舗における販売業務以外の全てで、例えば行政対応業務や輸出業務、会計、資材調達など、とにかく幅広く、臨機応変に対応することが求められます。ただここが機能しなければ、せっかく作ったバッグも日本まで届かないですし、ウガンダの会社自体が回っていきません。始めはスーザンにそれをやってもらおうと考えましたが、恐らく彼女にそれを担当させたら、途端に仕事に対するモチベーションが下がるだろうなと思いました。やはり適材適所。好きな仕事に打ち込んで、120%のパフォーマンスを出してくれた方が会社的にはいいと思い、別途人材を雇うことにしたのです。

というわけで、「私の代わりの役割」をこなせる人材を見つけ育てていかなければと、去年あたりから考えていましたが、今回採用したDavisは、こちらの期待以上の動きを見せてくれています。彼の何が、他の出会ってきたウガンダ人と違うのかを考えてみたのですが、以下2つのポイントが決定的に違う点として挙げられるかと。

・レスポンスが早い(メールには即時返答。こちらから依頼したことにも適切なタイミングで確実に行動を起こす、仕事のプライオリタイズができている)

・課題に対し自分なりに考え、対策を提案し行動に移す

二つ目の点については、これができる人にまさか出会えるとは思っていなかったので、彼の行動を見た時はゾクゾクするほど感動したのを覚えています笑。内容が間違っていてもいいのです。マネジメント的観点で、自分で考え行動に移してくれたのが、何より嬉しかったのです。恐らくウガンダの詰込み式教育による弊害だと私は思うのですが(詳しくないので分かりませんが)、自分で考えることをしないで、言われたことをこなすのが、残念ながらウガンダ・スタンダード。言われたこともまともにできないことも多々あり、こちらがフラストレーションを抱えることも。そんな中で彼の行動には目をみはるものがありました。

彼がより成長できるような環境やチャンスを、これからもできる限り提供していけたらと思います。

頑張れ、Davis!!

 

Chizu