テイラーさんの繁忙期と閑散期

新規事業の準備の中で、テイラーさんたちへのインタビュー調査を実施したのですが、すごく面白い発見がありました。私も「なるほどぉぉぉ!」と思わず唸ってしまうほど。この発見を活かしつつ、テイラーさんたちの仕事が増えるような仕組みづくりができたらなぁと妄想を膨らませる毎日です。

どうぞご覧ください!

 

 

**********

みなさん、こんにちは!

RICCI EVERYDAYインターンの竹内です。

前回の記事で、ウガンダ人がアフリカンプリントの洋服をどのように仕立ててもらっているのか、ということについて紹介しましたが、今回は、そのテイラーさん(仕立て屋さん)たちを対象に、現在準備中のお洋服に関する新規事業のために行ったインタビュー調査の中で興味深かったことを紹介しようと思います。

(説明:インタビュー調査をしたテイラーさんたちの働いている様子。)

 

ちなみに、ヒアリングで目的としていたのは、大きく分けて以下の3つです。

  • 洋服の生産の状況の調査(例えば、1着作るのにどのぐらいの時間がかかるのか?、注文が多い時期はいつか?、ミシンは何を使っているのか?などなど…)
  • 販売の状況の調査(例えば、どこで売っているのか?、いくらで売っているのか?、どのようにカスタマーを得ているのか?など)
  • その他困りごとの調査(家賃が高すぎる、カスタマーが代金を支払わない、などなど問題や山積みです…)

 

(説明文:テイラーさんたちがところ狭しとミシンを並べて働いているビルの一角。)

 

今回の記事でインタビューの中でわかったことをすべて紹介することはできないのですが、特に興味深かったことの一つが、閑散期と繁忙期についての実情の話を紹介します。

 

キリスト教信者が多い国であることから、インタビューを実際に始める前から、「11月〜12月頃はクリスマスに向けて忙しくなるだろう」という想定を立てていて、実際にどのテイラーさんもそうだと言っていました。

特にパーティー用のドレスが多くオーダーされるようです。

 

それならば、逆にクリスマス以外の時期はすべて閑散期なのか?!ということを疑問に思いながら、インタビューを続けていくと、「学校の長期休み明けは特にお客さんが少ない。」ということがわかりました。

 

それは、ウガンダの学校(公立校でも私立校でも)では、長期休みが明けて学校が始まるタイミングで授業料を支払わなければならないという支払いのタイミングと、テイラーに洋服をオーダーしに来る客の年齢層と関係がありました。

 

つまり、アフリカンプリントのドレスやワンピースをオーダーするのは、いわゆる子育て中のお母さん世代が多く、子供達の授業料の支払いが求められる時期には、そのほかの出費を抑えるためにお財布の紐がきつくなる、ということです。

(実際にウガンダの小学校などでは、授業料が支払うことが厳しくて中退してしまう子や、授業料が払えない子を多く抱えるがために経営が厳しい学校は多くあり、「授業料」が家庭の中でも大きな出費の一つとなっています。)

 

(説明文:アフリカンプリントのドレスたち)

 

日本でも年末年始にかけてお金が動く時期になるのは同じなので、クリスマスが繁忙期だと聞いたときは驚きませんでしたが、家庭の季節的な出費の中に、「授業料の支払い」というイベントが入ってくるという事情までは想像が及ばず、驚いたとともに、たしかに!と納得しました。

 

それと同時に、日本でも子供の教育費は家庭内でも出費の中でも大きな部分を占める、ということに、まだ学費を支払ってもらっている学生の身として深刻に考えておらず、親に感謝の気持ちすらも生まれました(笑)

 

アフリカの国々は若年層人口が多いということは、子供達のための出費(教育費など)に左右される家庭のお財布事情が経済に与える影響も大きいということだと思うと、気になるポイントですね。

 

RICCI EVERYDAY インターン

竹内芙実香