アフリカの統計情報の信頼性

ビジネスを行う際に市場規模を推定したり、マーケットシェアを推定したりする際に統計情報を用いる場合も多いと思います。アフリカにおいても各種統計情報が国連や世銀といった国際機関や、各国政府の省庁から発表されています。こういった数字を基にビジネスの仮説を組み立てるということがアフリカでは難しいということを今回の記事では書きたいと思います。

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日本を含む先進国であれば統計情報というものには信頼性がおけると思います。人口であったり所得であったり失業率であったり、各種の数字には一定の信頼性があります。しかしアフリカの統計はそうは行きません。数字がかなりおざなりです。例えばマラウイの戸籍調査の方法なのですが、政府の役人が一件一件家を訪問してそこの人に聞き取り調査を行ってその村の人数を出したりするようです。ある家で数えられた人が良くいく他の親戚の家でもカウントされたり、逆にカウントされなかったりもあると推察されます。戸籍と言うものは存在せず、子どもが生まれても村長さんに報告に行くくらいらしいです。そういった調査方法なので正確な数はわかりません。ルワンダやウガンダの失業率も3%台ととても低く発表されています。日本の水準とそんなに違いはありません。しかし実際現地に行ってみると仕事がないという話をよく聞きます。この裏のカラクリは政府の計算方法にあります。農村部の人は皆、農業に従事していると計算して失業していない状態としてみなすであったり、インフォーマルセクター(正式に登録・納税していない仕事)に従事している人の数をかさまししたりして、失業率を実情とはかけ離れた低い数字に操作しているのです。南アフリカにおいてもこのインフォーマルセクター(例えばSpazaと呼ばれるインフォーマルな小売りショップや都市で仕入れて田舎で売る卸売り等)の割合が就業人数ベースだと全体の20%から40%、GDPベースだと6%とも30%とも言われているので、産業や経済全体としての正確な統計を推し量ることが難しくなっています。成長率はフォーマルセクターに比べてかなり高いようです。

つまり、数値の計算集計方法が雑、政府の意図が数字に反映される、統計を取れないセクターの数字が大きすぎるといった要因が折り重なってアフリカの統計情報の信頼性が低くなっています。もちろんそれでもないよりはいいとも考えられるのですが、先進国で行うような精緻な、統計を基にした仮説の効力がアフリカではそこまで威力を発揮しないと言うことができます。

 

参照リンク

http://led.co.za/topic/informal-economy

http://www.sagoodnews.co.za/newsletters/6400-the-sa-informal-sector-mind-boggling-numbers.html