宅配業界の大転換期に突入(2/3) 2015年から2018年くらいまで

前回(第一回)は2014年くらいまでのウガンダの宅配業界の事情について説明しました。

さて、今回は2015-2018年くらいのお話。

グローバル大手の参入

2015年頃になり、グローバル大手のDHLやAramexが国内の宅配事業に本格参入します。

もちろん、これまでもDHL、Aramex含め、Fedex、UPSはウガンダにいましたが、みな、国際宅配がメインでした。

DHLもAramexも、海外へ送る、海外から受け取るサービスとして認識されていました。

もちろん、郵便局と違い、家までラストマイルで届けてくれるので、国内の配送チームもありましたが、非常に小規模でした。

そんな中、2015年頃だったと思うのですが、DHLが巨大なオフィスをLugogoに建設します。また、Ntinda Industrial Areaにも大きな倉庫を作ります。

Lugogo BypassのDHLオフィス

そして、国内宅配を本格的にスタートしました。価格もそこまで高くありません。

Aramexも2014年か2015年頃に同様に国内の宅配を本格化させています。

これまで主流だった国内老舗と比べて、カスタマーケアは段違いに良いですし、ちゃんとしています。

この時期に、オフィスのバルク宅配などはDHLやAramexに急激に流れる事が多かったようです。

(私がCourieMateを始めたのは2016年からで、まだこの頃の状況はそこまで詳しくありません。)

グローバル大手の課題

ただ、グローバル大手であっても課題はありました。

一つは、サービスレベルが安定しない事。

グローバルの知見、ノウハウ、宅配管理システム、ドライバー管理アプリを導入しても、特に当初はサービスが安定しません。

例えば、私が2015年にテストでDHLを利用した際に、

最初は、かなりど田舎に住む友人に荷物を送り届けるようにお願いしました。カンパラから150キロほどですが、幹線道路から1時間以上入った奥で、僻地です。

受取に来たドライバーに『急ぎだから、よろしくね』と伝えたところ、その日のうちに4時間で配送してくれました。

どうやら、そのドライバーが自分でそのまま荷物を運んだようです。

宅配会社としては、どう考えても、一ドライバーが300-500円ほどで、4時間かけて、運ぶ必要はありません。

配送ルートのアレンジ等もないようでした。

今度は、契約書を同じカンパラ市内(5km弱)の弁護士事務所に運んでもらう際に、

『前回、凄いね。これはタウンだし、急ぎじゃないからね。』と伝えたところ、届くまでに1週間かかりました。

さすがに急ぎじゃないとはいえ、翌日には届くかなと思っていたのですが、何日経っても届きません。

翌日電話しても、荷物がどこにあるか分からないとの事です。聞いてみたら急ぎじゃないから普通にオフィスに持ち帰った。その時にどこかに行ってしまったようです。数日後に見つかって、届けるとの事でしたが、そこからも届くまでに2日かかりました。

現在ではここまでは酷くないですが、同じノウハウ、サービス、システムでも、それを使うのは現地のマネジメントで現地のチームです。同じようにはいきません。

(同じことはUberなど顕著ですね)

二つ目は、グローバルの統制が効いている事から、現地のニーズに沿ったサービスやオペレーションが出来ません。

DHLもAramexも他グローバル大手の場合、ウガンダのCEOやCountry Managerでさえ、大きな権限は与えられていません。

グローバルの標準化されたオペレーションやサービスを変えるのは非常に大変です。(不可能に近いと内部の人は言っていました。)

ウガンダは住所がありません。住所がない中での宅配は先進国とは同じように行きません。

現金代引もリスクが非常に高く、やりたがりません。(というより、グローバルチームがOKを出しません。)

中で働いている人の気質も、給与水準は高いですが、アントレプレナーシップを持って新しい事をしよう、開拓しようよりは、決まったルーティングを正確にこなそうとする大企業のサラリーマン気質な人が多いです。(当たり前ですが。。)

などなど、現地のニーズをきめ細かく受け取り、サービスを試行錯誤で作る事は苦手です。

ここに、世界的なブランドを持つ大手であれ、差別化余地があると感じていました。

この時期の他プレイヤー

さて、この時期に、もう一つ大きな流れは、SGA Securityが起ち上げたBig Orange Courierです。

Big Orange Courier自体はもう少し前に設立されていますが、この時期から投資をしてサービスの質・量ともに拡大していきました。

大きかったのは、宅配部門を任されたケニア人の存在です。

彼が色々な手を打ち、マーケットに攻めていました。

我々もSGAと協働していた時期がありますが、彼がいたから続けられた部分は大きいです。

一時期、Jumia Mallの宅配を一手に担い、全国配送の強力なパートナーにまでなっていました。

しかし、SGAも、本業のセキュリティ部門の長老の経営陣が鈍く、いざこざがあり、そのケニア人は昨年末に退社。

今年は失速感が否めません。。

また、Link Bus Courierもバス会社のCourier部門としては頑張っていたのですが、こちらもマネジメントが現代的な経営が出来ず失速。2015年位までは良い感じだったのですが、2016年以降からあんまり名前を聞かなくなりました。

(2017年初めまでは弊社とも協働していました。)

世界的な宅配プレイヤーが入り、老舗プレイヤーの存在感が薄くなってきたが、まだまだ現地の宅配需要にリーチできていない状況が2018年くらいまで続きました。

しかし、昨年後半から今年にかけて、どんどん状況が変わりつつあります。

前段が長くなりすみません。では、次回、いよいよ現在の転換期について説明したいと思います。