初心立ち返る:変わった事・変わらなかった事

ウガンダで宅配事業をしている伊藤です。

本日、古巣のSVP東京(ソーシャルベンチャーパートナーズ)のセッション(NWM:ネットワークミーティング)に登壇しました。

『第84回SVP東京NWM 『越境』の挑戦 ~みんなで切り開く、アフリカ~』

古巣というのは、日本にいたころ、3年ほど、メンバー(パートナーと呼ぶ)として関わっていました。

SVP東京とは、社会起業を支援をするプロボノ団体。本業を持ちながら、本業を活かし、社会起業家達を支援する団体です。

詳しくはこちら ↓



アフリカ起業の原点の一つであるNWM

アフリカに関するNWM(ネットワークミーティング)。

自分にとってはとても思い出深く、現在の自分を作り上げた大きな原体験の一つが、2012年3月に行ったアフリカをテーマにしたNWMでした。

今回、同じテーマで今度は登壇者として上がれる事、感慨深く噛み締めています。

※当時のリンクが出てきました。第60回NWMなので、今回より24回前なのですね。

http://svt.seesaa.net/article/254823524.html

少し思い出話をさせてください。

前回、SVPのNWMでアフリカをテーマにしたのは2012年3月。

私が初めてSVPのNWMで司会をしたのが、このアフリカをテーマにしたNWMでした。

SVPに入会して1-2か月も経たないある日、アニキと慕っていた方から『今度、NWMでアフリカビジネスをテーマにやるんだけど、伊藤君が司会やってよ!アフリカで活動した経験あるでしょ?』と無茶ぶりを受けたのが2011年末頃でした。

SVPに入会して様々な社会課題の解決に尽力する社会起業家という人種の人たちに触れ始めた頃、

NWMでアフリカビジネスを取り上げる事になったのは運命的な出会いでした。

当時は2010年にアクセンチュアのコーポレートボランティアで9か月間、電気水道のないど田舎のマサイの村で地元NGOのサポートをしたのが唯一のアフリカ経験でした。

このNWMで登壇くださった方々と出会え、知り合えた事が後のアフリカ起業という人生の方向性を決める上でとーっても大事な出会いになりました。

当時、その運命の歯車は見えていません。が、後から振り返るとDotsが繋がったと言えます。

2011年末当初、アフリカから戻ってきてアフリカ社会に興味は持ってはいるものの、ビジネス分野で関わっている人は周りにいませんでした。

2011年当時、アフリカに関するセミナーは色々あれど、旧来の国際開発系や開発援助系のものが多く、関心事と違う。

自分一人で色々考えている時期でした。

その時期に(当時としては)”新しい”形でアフリカに取り組む皆様の話を拝聴し、かつ司会者として関われたことが大きな変化に繋がりました。

登壇者全員とはこのNWMが初対面!

NWM後の飲み会で仲良くなり、その後、皆さまには様々なところでサポート頂く事になります。

あれから8年・・・

あれから8年、私の状況も大きく変わりました。

2014年に起業して、今年で7年目。

人材育成事業で起業し、2016年に今の宅配事業を起ち上げ、2018年までは自己資金でやりくしていたのが、2019年からは外部の資金支援を受けて新規事業の起ち上げをしています。

今回のNWMで話す内容を考える中で、起業直前に考えていた事と今とで自分も大きく変わったなと感じました。

経営者としての経験もスキルも大幅に成長し、良い意味でアフリカ(異文化)に対する柔軟度が大幅に向上しました。

挙げればキリがないですが、

  • 事業家としての実務能力(事業戦略、営業、マーケティング、オペレーション設計、採用、育成、人事、会計、財務、法務、税務、システム開発・・・などの全分野でのプレイヤーとしての能力)
  • 経営者としてのマネジメント能力全体
  • 人を導くリーダーシップ力
  • 課題解決能力(通常の課題解決に加えて、より柔軟性の高いストレッチリーダーシップ的な相手のルールに合わせて動くような)
  • タフな状況への対処法
  • 突破力(起業当初と比べて、勢いは無くなったとはいえ、よりクレバーな突破力)

などに加えて、

  • 心頭身体の管理能力(メンタルケア、感情マネジメント、ボディセンシング、ストレスマネジメント、マインドフルネスなどなど)
  • 自己承認欲求の扱い方
  • Giveによるコミュニティや他者への貢献と自分を大事にする事の両立

などなど

もちろん、上記のような”能力”的な部分だけでなく、人生や社会に対する価値観も大きく変わりました。

変わらなかったもの

とまぁ、この環境に6年もいれば変わる事は多くあります。(起業してからはちょうど6年)

ただ、変わらないものもありました。

それは、起業した時に感じた想い。

「世界の中で、一番深刻な問題を抱えているのはアフリカ大陸。そこには、イノベーションの種があるんじゃないか」

アフリカは、今後の50年、100年先の持続可能な社会に向かうために必要な解決策・イノベーションの潜在性があるのではないかと思った事。

そして、どの分野であれ、私自身が、まだ誰も見えていない持続可能な社会の在り方を作る担い手となり、アフリカという地で、アフリカの人と一緒に何かを作る事。

そして、何十年後かに、ここで生まれたものが、世界のレガシーシステム(古い伝統に沿った旧時代の持続可能性の低いシステム)をぶち壊す事。

ここについては、6年経過した今でも大きく変わっていません。


2015年のインタビュー記事では以下のような事を言っています。

アフリカ発の持続可能性の高い新しい未来は誰が創造するのか?それは国連開発目標のようなトップダウンの形でもないし、僕らのような外国人が作るものでもない。それは現地の人から生まれるものだと思います。

http://eedu.jp/blog/2015/02/06/wbpf-training/

これから20年、30年で世界は大きく変わっていくと思います。グローバルな社会課題はたくさんありますが、そのほとんどすべてがアフリカに集約していて、かつ一番深刻で、またそれに対する抵抗力がない。だからこそ、僕は、アフリカが世界で最もイノベーティブなソリューションが生まれる場所の一つだと信じています。

http://eedu.jp/blog/2015/02/06/wbpf-training/

また、最近の記事でも、以下のような事を言っています。

アフリカでの仕事を経験する中で、「世界の中で、一番深刻な問題を抱えているのはアフリカ大陸。そこには、イノベーションの種があるんじゃないか」と考えるようになった。

https://thesouth.jp/230/

解像度が上がる

もちろん、私も様々な経験を積む中で当初と全く同じではありません。

例えば、現地で事業を続ければ続けるほど、

  • アフリカがなぜ発展してこなかったか?
  • なぜ今後も発展するのが難しいのか?
  • 東南アジアのような中所得国でさえ、中所得の罠にかかっている中で、アフリカの発展のキーは何か?
  • ただでさえ、大きなビハインド(歴史的にも地理的にも現在の経済力でも)を抱える中で、これだけ政治が真逆に足枷をしている中で新しい事は生まれるのか

など、アフリカの地で本気でやればやるほど、楽観的に物事を見れなくなることも事実です。

また、この10年で世界情勢や社会情勢も大きく変わり、ぼんやりしていた技術的なバックグラウンドが実用化してきています。

以前はそういう変化をテレビや新聞などの2次情報を元に得て、他人のフィルタを通して考えていましたが、ここ5-6年は自分の目で見て自分の頭で考えるようになり、その変化が自分の体験や思考として体感し、10年後30年後50年後の未来のシナリオを考えられるようになりました。

ただ、自分がここで次の社会に貢献する”何か”を作っていくんだろうなという想いはあまり変わっていません。

なんというか、この想いに対する解像度が上がってきているのかもしれません。

本日、SVPのNWMに登壇した後にぼんやりと、こんな事を思っていました。

おわり