新しい波の兆し
ウガンダで宅配事業をしている伊藤です。
3月下旬からロックダウンに入っていたウガンダ。
乗り物での移動(公共交通機関、自家用車)が禁止され、夜間外出禁止で、スタッフがオフィスに来る事ができず、営業を停止していました。
5月26日に、自家用車での移動が一部解除され、
6月4日に、公共交通機関であるマタツが乗員半数程度で運行を再開した事を受けて、弊社のサービスも徐々にスタートしていきました。
7月初旬現在、いまだ、ボダ(バイクタクシー)での移動禁止は解けず、夜間外出禁止令が出ている事、地方都市などへの宅配は今だ多くの規制がある事から、
フルでの営業は難しいですが、通常の半数程度の運行体制にまで戻ってきました。
ただ、弊社の主要オーダーの一つ、オンラインショップからの宅配需要は、海外からの商品に滞りがあり、商品在庫が揃わずに、コロナ前の2-3割に留まっています。
一般企業の宅配(DMなど)需要も、まだまだ戻ってきておりません。
B2Bのショッピングデリバリ―の需要も、ビジネス側が戻って来ておらず、まだまだの状況が続いています。
新たな需要の兆し?
一方、コロナ禍の影響を受けて、新たな宅配需要の波が来ているのも事実です。
弊社もロックダウン中から、新たな宅配需要の波は感じており、顧客との連絡を取り合っていました。
5月下旬からは、営業チームだけでなく、オペレーションチームも空き時間に営業電話を行い、新たな需要が無いか、お伺いをしています。
営業をしていても、明らかに昨年、今年の初めとは異なる反応が見られます。
コロナ前では、
『いや、宅配など無くてもお客さん来るから大丈夫』
『うーん。宅配で届ける事も興味はあるんだけど、まだ早いよね。余裕もないし』
『新しい技術を取り入れるのは興味あるよ。』(でも、その後返答なし)
など、お客さんの事業や商売にとって、優先度が高くない場合もあり、興味は持たれても先に進まない事がありました。
それが6月に入り、向こうからの問い合わせも多いですし、
こちらから営業しても、すぐに具体的な話になるケースが増えています。
まだまだ、実際の宅配注文の増加には至っていませんが、
少なくとも、コロナ禍を受けて、ウガンダでも多くの事業者のマインドが変わってきているのは事実です。
一過性で終わってしまうか、新しい習慣として根付かせるか?
この流れが一時的なモノなのか?(Withコロナの期間だけなのか)
コロナ禍収束後も続くのか?(Afterコロナに定着するのか)
の見極めが大事になるわけですが、
真に便利で必要とされているサービスであれば、コロナによる価値観の変容をきっかけに、定着していくはずです。
世界中の事例を見ていても、コロナ自体が劇的に環境問題、教育問題、医療問題、物流の問題・・・を変えているわけではなく、
コロナをきっかけに、これまでくすぶっていたものが、人々の優先順位が変わる事で、一気に加速するケースが増えています。
本当にこれでいいんだっけ?
これまで、惰性で何となく行動していた事、惰性で使い続けていたサービスが見直されるきっかけになっています。
我々の業界でも、”商品の仕入れ””卸・小売”あたりに変化が起こっています。
詳しくはまだ書けませんが、これまで消極的だった方々が新たな反応をみせています。
この流れをWith コロナの一時期の暫定策で終わらせてしまうか、
新たな習慣として根付かせていくか、
自分達の行動が業界の未来を変える。
そんな楽しみもあると感じています。