ウガンダにおける低温物流(4)

コールドチェーンの必要性の三つ目の理由です。

保健衛生においても、コールドチェーンは非常に重要な役割を担います。

3.食の安全性の向上
食品輸送においても、コールドチェーンの未整備は食の安全性にも影響を与えます。

ウガンダで、食関係の疾患は年々増加しており、2015年時点で、年間130万人以上のウガンダ人が食関連の病気にかかっているとの事です。これは、治療が必要な全疾患の14%に当たるものです。


弊社でも、先月、牛乳の輸送時の保管状態が悪いものを飲用し、従業員がお腹を壊し寝込んだことがあります。

私自身も、2年ほど前に、賞味期限内のヨーグルトをキオスクで購入したところ、蓋を開けたらヨーグルトが暴発したことがあります。内部で発酵が進み腐敗していたようです。

同様に、賞味期限内の牛乳をかったら、ヨーグルトのように発酵されており酸っぱい味がする。という経験もしています。

 

 

4.ワクチン・血液の輸送
コールドチェーンの対象は食品だけではありません。医薬品も大きな品目の一つです。
複数の医薬品卸企業と話していますが、『高価なワクチンや血液サンプルは主要地方都市への配送はお金をかければ可能だが、安価な薬や物流が不便な地域・需要が小さい地域への配送は出来ていない』現状があります。

ワクチンや血液サンプルはヨーロッパからの輸入品であり、非常に高価な事から破損や廃棄は少ないですが、そのため、限られた地域にしか配送できません。
一定の温度を長時間保つ事で、アクセスできる地域がぐっと広がります。

(ウガンダ最大手の医療検査機関。各種サンプルや薬などを市内配送するバイク)