調理燃料とアフリカの栄養
Ugandaの首都Kampalaで炭を売っている女性のお話を伺いました。
彼女たちにとっては食事を作るにあたり、ガスはまだまだコストがかかり過ぎるそうです。また、彼女たちのソウルフードである豆やキャッサバを調理するには長く火にかける必要があり、木炭を使うことが適していると仰っていました。
”Our food is hard. So it take more fire, which gas does not fit very well. ” と彼女は言いました。
ケニアで Green Belt Movement という植林運動を推進し、アフリカ女性で初めてのノーベル賞を受賞したワンガリ・マータイさんの著書にも同じことが書いてあったのを思い出しました。
『へこたれない(英題 Unbowed) 』という自伝ですが、ケニアでの森林減少に心を痛めていたマータイさんを突き動かした問題の一つに調理燃料と栄養の関係があったそうです。
マータイさんはケニア在来の芋やマメ科の栄養ある食べ物を食べて育ったが、それらの食物は固くて調理に時間と火力を要するとのこと。
故郷の村ニエリではその燃料は薪として簡単かつ安価に入手することができたが、薪や木炭が高価になった現在母親たちは家族の献立を決める際に燃料の制約のため他の食べ物を選ぶケースがあるそうです。
アフリカに植民地支配により導入されて親しまれている食べ物にはメイズミール、パン、紅茶などがあると思います。
一方でミレット、キャッサバ、豆、ヤム芋などは植民地支配以前から親しまれている食べ物です。
豆は肉や魚を買うお金がない家庭にとって貴重なたんぱく源ですし、ミレットやキャッサバやヤム芋は炭水化物以外にもビタミンやミネラルを含む優秀な主食です。
しかし乾燥した豆を煮るには3時間以上煮込まなくてはなりませんし、キャッサバやヤム芋も固いので火が通るのに時間を要します。
(お椀の中の茶色の食べ物はミレット、紫っぽい芋はヤム芋、白い芋やキャッサバです)
アフリカに植民地支配の前からあり女性達が”Our food” と呼ぶ食べ物。
そんな安価で愛されている食べ物をこれからも心置きなく食べることができるように、安くて高品質なブリケットを届けたいと思います。
(地方で買い付けた木炭を荷下ろしする様子。1台のトラックに約85個の大袋を積んでやってきます。)