初めての原料買い付け

私達はブリケットを作るために下記3点の原料を調達する必要があります。

① 炭屑
② 特定の農業廃棄物(ココナツ殻、ナッツ殻、サトウキビ搾りかす など)
③ キャッサバ粉

炭屑はそのままブリケットに使い、農業廃棄物は炭化してから使用します。
キャッサバ粉は形成の際のつなぎとして全体量の3~10%加えます。

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高品質で安いブリケットを作る為には、品質の高い原料を安く調達することが不可欠です。
これまで、炭屑の調達先としては炭の卸売りや小売り業者、農業廃棄物の調達先としては農家や加工工場などを検討してきました。
いよいよモザンビークでこれらの調達先との交渉を始める段階にありますが、私達の最初の買い付け先となったのは『ゴミ捨て場で働く女性達』でした。

モザンビークの都市部では Lixeira (リシェイラ)というゴミ捨て場を政府が設けており、各家庭がゴミを捨てに来ます。
コミュニティごとの小さなリシェイラと都市全体用の大きなリシェイラがあります。
そしてどのリシェイラにもゴミから換金可能なものをあさる人達が働いています。
当社は現在、事務所近くの小さなリシェイラと都市用の大きなリシェイラで働く人達からココナツ殻と炭屑を買い取ることを試みています。
(大きなリシェイラで働く人達を写真家 José Ferreira が特集しています。)

昨日は初めて小さなリシェイラで働くお母さん達からココナツ殻と炭屑を買い取りました。
2日前に初めて訪れてお願いして以来、どのくらいの量を集めてくれるのかドキドキしながら待っていました。

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(小さなリシェイラで働く女性)

 
そして初めての買い付け日。
ゴミ捨て場で働く6人の女性達は私達を大きなハグで迎えてくれて、そして小さな体で持ち上げてくれました。(笑)

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(このリシェイラでは7人の女性が働いており、一人は足の不自由な方です)

 

結果、合計9人からココナツ殻84KGと炭屑154KGを買い取る事が出来ました。
たった2日の間に小さなリシェイラからこんなにも集めることができるのかと驚きました。
また、初対面だった私達を信用して作業を進めてくれた彼女達に感動してしまいました。

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(集めてくれた品物の品質を確認している様子)

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(各自への支払い価格を台帳で確認している様子)
買付コストや作業コストと品質を検討して上で調達モデルを最終決定しますが、リシェイラは今後も有力候補として検討継続していきたいです。
リシェイラで働く女性達はやはり、旦那さんと死別したりと家庭の大黒柱となり子供を養っている方が殆どです。
月にどのくらい稼げるのかと聞くと、『いい時で300メティカル(4ドル弱)くらいかな』と言っており、信じられない気持ちでした。

炭屑に砂を混ぜたりして、騙すこともできるのですが事前にお願いしていたこともあり、そんな人はおらず。
ここ最近で一番、仕事が予想を超えたスピードで前進した瞬間でした。

お母さん達!ありがとう! Senhoras, Muito obrigada. Canimambo!
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