Moageira との暮らし

最近自宅に蚊が大量(本当に大量に)発生して困っています。日中の温度の高さと豊富な庭木が原因っぽいです。モザンビーク人の友人に聞くと住宅に殺蚊スプレーをまきにくるサービスがあるそうなので緊急に手配しようと思っているところです。

ブリケット生産の為に Moageira を買いました。 Moageira とはポルトガル語で”製粉機”の事です。アフリカの田舎では白トウモロコシ(メイズ)を挽いて主食のシマという食べ物を作るための粉を作るため、公共交通機関が通っていない村にも大体一台は置いてある機械です。

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私達はそんな Moageira を形成炭製造の為に原料を粉砕する為に使うべく購入しました。アフリカでもっとも一般的な機械の一つなのできっと見つかるだろうと思っていたところマプト市に(私達が見つけられた限りは)2件しかとり扱っている会社がありませんでした。TECAPというモザンビークでは老舗の農業機器企業とAfritoolという2社で私達は議論の末、TECAPから購入しました。これらの店は文字通り炎天下のマプト市を『Eu quero comprar uma Moageira (製粉機が買いたいです)』と聞きながら彷徨った結果やっと見つけることが出来ました。

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(Moageira のメンテナンス方法を教わる当社社員達)

購入してからも一筋縄ではいきません。Moageira は産業用の電源(3 phase)で稼働するので、自宅兼事務所兼一時的な工場である我が家の電気契約を変更しなければなりません。モザンビークでは電気関連サービスはEDM(Electricidade de Mozambique) という国営企業が担っています。

私達の住むマプト市郊外では停電は非常に少なく、週に1回数時間あるかないかとい程度です。これは近隣諸国に住んでいた私にとっては感動の安定感です。しかし、初期サービス提供の面ではEDMはなかなか手強い相手でした。

規制を始めとしたビジネス環境についての世界銀行のデータベース Doing Business によるとモザンビークは総合ランキングでは190ヵ国中137位(2017 Doing Business Mozambique )とまずまずの順位ですが、『電気の開通』という項目だけを見てみると190ヵ国中168位とかなり順位が下がります。そして、やはりEDMとのやり取りは大変でした。

家庭用から産業用へ変更する理由を嘆願し、精査する為に地方警察署と居住区監督が現場を視察しなければいけない。産業用の初期サービスはMaracuene というマプトから80KM離れた郊外のオフィスに出向かなければいけない。EDM職員がプロジェクト概要を作成(私達の書類は計7枚)したうえで内部承認される必要があるので作業が早く進むように心づけをしなければいけない。機械の設置場所や環境などもEDMからの指示が遵守されているかどうか職員の現場視察がある。などなど…

対応してくれた大家兼電気工事屋さんも大変だったと思います。こんなストレスもあとわずか。来週半ばには産業用電気が開通して、Moageira が動き始めるはずです。今、Moageira は我が家の廊下の中央にデーンと置いてあります。

そして稼働後はクリスマスに向けてブリケットのサンプル製造と配布の開始です。詳しくはまた次回。

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