モザンビーク庶民市場での販売極意

こんにちは。Verde Africa の有坂純子です。

今回はだいそれたタイトルにしてしまいましたが、弊社の営業奮闘記として読んで頂ければ幸いです。弊社ブリケットの主力販売先はマプト市内の市場(いちば)です。特にBARACCA(バラッカ)と呼ばれる庶民向けの食堂(または屋台)の経営者が主力顧客です。BARACCAでは大体80~130メティカル(146~237円 参照:AppAspect 2017年10月18日)で朝食や昼食を食べることができます。

 

BRACCAの良い点としてレストランで食べると250~400メティカルくらいするグリル鶏定食がBARACCAだと120メティカルなので一般的に安価に食事ができます。また調理したものを鍋に入れておくので、来客したら2分位で皿が出てきます。一方で水道がなく食器を使いまわしの水で洗っている店があったり、衛生面の理由で苦手な方もおられるかもしれません。

  (グリル鶏定食 120メティカル 大盛で美味しい)

そんなBARACCAの主なお客さんはマプト庶民で、経営をしている方もマプト庶民家庭のお母さん達です。(9割以上が女性)彼女達はその道20年とか10年といったビジネスの大先輩ですが、『THE アフリカのお母さん』という感じです。

 (鶏を焼くBARACCAの女性)

弊社のお客さんは一般家庭の方もおられますが、何故BARACCAが中心かというと下記の理由が挙げられます。

  • BARACCAは木炭を使っている場合が殆ど(弊社調べで9割以上)でブリケットに乗換える土壌がある (大きなレストランはガスで調理している)
  • ガスや電気のコンロを導入しても、炭を併用し続けるので長期需要が期待できる
  • 日々のビジネスで炭を使うので、一度リピーターになってもらえると安定した需要に繋がる
  • 経営者なのでコスト意識がある人が多く、木炭に比べて割安な弊社製品の利点を納得しやすい
  • マイクロ起業家に寄り添う仕事をしたいという弊社方針

今日はそんなBARACCAをターゲットとした営業を続けてきて成功したやり方をまとめてみたいと思います。

 

【成功秘訣①】 無料サンプルを配る際は人を見極めて、少数限定で配る。

市場の女性は噂が好きです。(もちろん個人差はありますが)またブリケットはモザンビーク庶民にとっては全く新しい製品なので評価が二極化しがちです。サンプルを多数に配って、悪いうわさが流れたのか全員に拒絶されてしまった市場もありました。今では聡明でオピニオンリーダー的な存在を数人見極めてサンプルを配り、弊社商品の火付け役になってもらうという方法を取っています。

 (仕事の合間にお話し中のBARACCAの女性達)

 

【成功秘訣②】 商品については1人ずつ丁寧に説明する。使用後の感想もしっかり聞く。

(個人差はありますが)商品の難点について話したがらず、表面的には良いことのみをコメントする傾向があります。その為、商品の受容性について良いことも悪いことも会話の中で察していかなければならなりません。また、木炭とブリケットの使用方法は基本的には同じですが”燃えさしに水をかけて消したものを後日再利用する”ことはできないなど細かい点も丁寧に説明しないとお客さんをがっかりさせてしまいます。

 

【成功秘訣③】 商品を気に入ってくれたお客さんに友達を紹介してもらう。

私達が何を言うよりも信頼できる友人が『良い炭だよ』と一言言ってくれるだけで即売に繋がります。その為、お友達紹介キャンペーンの取り組みを導入しました。

 

【成功秘訣④】 市場の長(CHEF do Mercado)に営業する。

モザンビークの市場にはどこにも市場の長(CHEF do Mercado)がいます。その長が食堂を経営している場合も多く、まずはCHEFに営業して認めてもらえるように頑張ります。

 

【成功秘訣⑤】 現地語を話す。名前を覚える。

モザンビークの公用語はポルトガル語ですが、生活の場では多数の現地語が使われています。マプトではシャンガナ語です。営業社員はお客さんとシャンガナ語中心で話しますし、私の場合はシャンガナ語で挨拶するだけで笑ってくれます。お客さんの名前は全員覚えて、可能な範囲でお客さんを個人的に知るように心がけています。

 

これからクリスマスと年末に向けて、BARACCAのお母さん達にとっても弊社にとっても景気が上向いていく時期です。しっかり儲けたいと思います!