道は開けました
ケニアの山奥で温泉宿の乾です。
今の状況を正直に言葉で表すと ドタバタ オープン という感じでしょうか?日本ではここまでいろいろなものが出来ていないのに宿泊施設のオープンは出来ないでしょうが、、、ここはアフリカ、粗削りながらも来月開けます!!
それにしても土地の権利を取得して営業許可が取れた中、これだけ長い準備期間があったのに、なぜ許可が出たらすぐに開けれるように工事を進めてこなかったのか? やりたかったけどリスクが大きすぎて出来なかったのです。

営業許可(City Council管轄 ) と土地権利(Land Registry管轄) は全く別の機関で取り扱われており土地の権利を取得するまで宿の営業許可申請を行うことは一切出来ないことになっています。営業許可の申請にしてもホテルの場合通常は工事を始める為の許可が必要。これが結構うるさいとのことで、場合によっては既に手を付けた建物でもやり直しとなるケースなんかもあると聞いていました。少しでもプロセスを始めておけないか?と何度も懇願に行ったCity Council の担当者からも図面の提出や実際に土地を見にきてもらい検分されるといった説明も受けていました。
だからと言ってそれに従い、土地の権利を取得してから工事を始めるという方法では2年半かけて土地の権利を取得して、それから初めて工事を開始ということとなり時間的に不可能。
ついては工事は許可なしでも進めておき、いざ問われたら「自分が居住する為の施設をまず建てた。宿用の建物はこれから」という言い方ができるよう全ての建物を完全完成にすることはせずに7-8割程度の完成状態で止めておくようにしたのです。
ところが、ふたを開けてみると営業許可を出す機関は図面も何も提出しないのに、土地権利の書類だけで、いきなり営業許可を発行してくれたというわけです。前々回の記事で書いた「〇〇の王国」という記述に関係があるわけですが、、、大変になることが予想されたプロセスを飛び越えられたわけですし(複雑な気分になるピュアな自分の気持ちは置いておいて、、、) これは良しとして進もうじゃないですか 。
ワーカーたちの人数も増やして工事に励んだおかげで、まだまだ未完成のものはあるにしても10人以内の人数での朝食付きの宿泊は対応可能な状態になりました。朝食は天気が良ければラウンジで、寒ければコテージの中でいただいてもらうという体制でまずは対処し レストランは冷蔵庫の設置も含めてクリスマスまでに完成させることとしました。

そして妨害を受けていた宿までのアクセス道。現在使用している迂回路をしばらくの間使っていいという契約を通る私有地のオーナーと少額のお金で交わし、新しい道が出来上がるまでそこを使用することになりました。はい、迂回路ながらも道は開けたのです!感謝!!

ということで来月、ついにオープンです!はいそれも冷蔵庫もまだな状態で。。。(これ、書くかどうか迷いましたが正直に告白。。。。) ただですね、、、弁解モードになるのは拭えないにしても、、、朝食もOKだしピザやタコスといった食事もローストビーフとチャーシューを基に出せるのです!ってどんな宿なの?と思われたでしょうか。。。
電気も水道もない完全オフ・グリッドの温泉宿。実は これが このプロジェクトのエッセンスといいますか、現代社会に対する代替案、すなわち欧米でよく言われる Alernative Living/Lifestyle =新しい生き方 への提案でもあるのです!
インフラが来ていないケニアの山奥でどう快適に滞在出来るのか?いや、インフラが来ていない山奥の方が工夫次第では絶対に快適なのです!次回はそのあたりを紹介させていただこうと思います。
