当社の問題点より考える事

当社の中心事業は、サービス業であり、主に、日本人の顧客を対象としています。

ですので、お客様は、当社に日本のサービスを求めていらっしゃいます。

とは言え、私の感覚も日々アフリカ化してきてしまっておりますが。(苦笑)

近年では、お陰様で様々な依頼を頂くようになりました。

ですが、問題は、当社のサービスにおいて、現地職員でも対応できる業務はほとんどなく、結局、全てを日本人である私が行う必要があります。

また、従業員採用に際しても、ここではまず、現地人の採用が優先となります。

ボツワナ人従業員の特徴として、例えば、掃除、庭の草取り、または、簡単なル―ティンワーク等の業務であれば、トレーニング後、なんとかその分野でのみ、力を発揮してもらえますが、当社の業務のように、状況に応じ、責任感を持ってマルチに動ける人材の育成となると、かなり難しい課題だと思われます。

この国は、アフリカといえど、皆さんが想像されるような貧困レベルとまではいきませんが、定職率は非常に低くなっており、最終的には、国や仕事をしている親類等に依存し、なんとかなってしまうような流れも見られます。

ということから、人々にハングリー精神なるものは、ほぼ存在していない事や、仕事に対する重要性もあまり感じられていないようです。

ボツワナへ赴任された、JICA協力隊の皆さんも、アフリカへの技術移転に大きな志をもち、心底努力に努められていますが、最終的に皆さん共通にぶち当たる壁は、現地人の低い受け入れ意識と、また、興味を持ったとしても、それを持続させる忍耐力と、想像力の弱さにあります。

糠に釘とでも表現致しましょうか。

よって、現地で涙ぐましい努力をされた隊員の方々が築きあげたものも、離任後の継続に繋げていくことは本当に難しい状況になっています。

そして、最大の問題は、殆どの国民は、この事態に対し、全く危機感が無いことです。

このような問題ばかりお話しますと、ボツワナの印象が悪くなってしまうかもしれませんが、このような性質は、アフリカ全体に共通する部分があるのかもしれません。

また、必ずしも私たちの感覚が正しいということではなく、彼らには彼らなりの、もっと大切な部分がありますし、常識があります。

ですが、後々この国から、ダイヤモンドが無くなってしまった場合他、未来の状況を考慮した上でも、自分たちの力で、状況を把握し、考え、判断し、行動するという力は、最も重要な事であると確信しています。

今回頂いた、この大きな機会に、サービス業を中心とした、人材育成の事業を、本格的に立ち上げたいと考えております。