No.21 TOPISH Bakery ~失敗談~

ガーナのパン屋の石本です。
大変有り難い事にご支援頂ける事となりましたので、引き続きガーナのパン屋について書き綴って行きたいと思います。
お付き合い頂けましたら幸いです。

 

今週の水曜日、スタッフから緊急の連絡が入りました。

 

「石本、やばいぞ。お客さん達がパンの味に文句を言ってきてるぞ!配達員たちもパンの味がおかしいから、これでは販売できないと怒ってるぞ!」

 

最初は何か材料の配合を間違えたのかな?と思いましたが、すぐに新しく使うように指示したある材料のせいだとわかりました。

 

Cassa Flour(キャッサバ粉)です。

 

昨今、ガーナセディが弱くなるにつれ、高騰する原料価格をなんとかする為、ローカルで手に入る材料でコストダウンを図れないか検討していた時、ナイジェリアのパン屋がCassava Flourを使っているという資料を読み、先週から試験的に試してみていたのです。

 

値段も小麦粉に比べて安い上、パンに重み(もっちりとした食感になる)との事だった為、これはやるしかないと、クマシの製粉業者から試験的に買ってみる事にしました。

 

5%を上限に2回小規模での試験を実施(小麦粉50kgに対してキャッサバ粉2.5kg)したのですが、結果は良好。特に香りも味も食感に大きな変化は見られず、わずかですがコスト削減に貢献してくれそうな印象を持ったのでした。

 

そして、試験を行った翌週、石本は工場を離れていた為、量産用のキャッサバ粉をスタッフに買い出しに行ってもらい、約1300個の食パンを生産・販売してもらったのですが、このキャッサバ粉が発酵してしまっていた様です。

 

キャッサバ粉は発酵すると酸味が強くなり、生地の中の糖分や香りを消してしまう様であり、見事に味気ないパンとなってしまったのでした。

 

結果的には、150個(15000円ほど)は売れ残り、買ってくれたお客さんからもクレームの嵐、値下げをしなければいけない状況となってしまいました。
すぐに150個のパンは損金として計上し、今回のレシピ変更指示による一件ついては、石本の指示不足・判断ミスによる所があった為、スタッフたちに謝罪しました。
また、今後美味しくないパンを売ってしまったお客さんたちにも少しずつ補填をして行き、信頼を取り戻せる様に対応していく予定です。
キャッサバ粉が救世主になりうるかと期待していましたが、新しい事を試すには慎重にならないと、と良い教訓となりました。

 

売れ残ったパンは有り難い事に近隣の豚農家さんが引き取ってくれました。
(自分たちでも養豚ありだな、と思いました。)