TOPISH Bakery No.41 ~新しい挑戦~

ガーナのパン屋の石本です。 ストレスと怒りで若干沸点が低くなり、あまりのブチ切れ具合にスタッフ達に心配・迷惑をかけております。(結果的には、色々あった後に良い方向に進みそうなので、それはまた次回書きたいと思います)


最近、TOPISH Bakeryで働いてくれていた聴覚障害を持つ女性スタッフ達3名から、「子供も少し大きくなったから、またパン屋で働きたい。今は家にいて何もする事がない。」と連絡をもらいました。また、彼女達とは別に2名の聴覚障害を持つ女性が教会や学校からの推薦状を持って職を求めて訪ねて来てくれました。


残念ながらクリスマス後のTOPISH Bakeryの状況は芳しくなく、新しく雇用を増やせる様な状態ではありません。その為、皆んなには事情を説明し、雇用できない旨返事をしました。


しかし、返事をした後も晴れない気持ちをずっと抱え、働きたいといってくれているのに仕事を提供できない自分が不甲斐なく、悔しい思いをずっと抱えていました。


パン屋内の仕事でなくても、何か仕事を提供できないか考えました。一緒に働いてくれていた子達なので、素性も働き振りもよく分かっています。パンの売掛金販売は回収リスクが高く、いつも苦労しているのですが、彼女達であれば売掛金で販売しても問題ないだろうと考え、TOPISH Bakeryのパンの販売を打診して見ました。


難しいかもしれないけど、パンの販売だったら頑張ればパン屋の給料以上を稼げる可能性もあり、自分と家族を養って行く事が出来ます。案の定、2名は「私は聴覚障害があるから販売なんて無理!工場で働かせて!」と断られましたが、2名(CynthiaとRita)が「パンの販売をやらせて欲しい!」と返事をくれました。


パンの販売はタフな仕事であり、競合と戦いつつパンがダメになる前に売り切らなければいけないという時間的な制約もあります。まずは無理がない数量の販売からスタートしてもらう事にしました。


そして、土曜日の朝、朝工場を見ると販売員達が置いていった約30個の規格外のパンが、悲しげに倉庫に放置されていました。怒りを通り越して悲しくなり、部屋で塞ぎ込んでいると、Cynthiaが「今日パンがあったら売ってみたいんだけど、どうかな?」と連絡をくれたので、急遽規格外のパンを持ってCynthiaに会いに行ってきました。


Cynthiaは他の聴覚障害を持つ友人2と共同生活をしており、英語も上手で、理解も早く、とても前向きな女の子でした。Cynthiaを手伝うというCosmosという男の子もまた頭が良く、この二人なら任せても大丈夫だなと確信し、15個のパンを託しました。

「難しいかもしれないけど売れるだけ売ってみて!また月曜日に今度はいいパンを届けに来るから」と約束し、2人と別れてから5時間後、「今までに3個売れたよ!」と早速嬉しい連絡が。

手話と、腕に文字を書いて説明するKofi


その足で今度は、以前TOPISH Bakeryで働いてくれていたRitaの元へ。突然みんなで押しかけたので驚かせてしまいましたが、Rita Juniorがもう歩けるくらい大きくなっている事に驚きつつ、ちゃんとお母さんとして頑張っているのをみて嬉しく思いました。

いつもアグレッシブなRita。パンの販売も頑張って欲しい。


RitaとRitaの家族もパンの販売に挑戦してくれる事になり、販売できる場所を見つけてからすぐに連絡をくれる事になりました。これから、CynthiaとRitaをサポートする為に、販売用のテーブルと椅子、パラソルとエプロンなどを用意してあげられたらと思っています。


今後、二人のパンの販売がうまく行った際には、他の子達にもパンの販売に参加してもらえないか働きかけてみたいと考えています。売上に対する貢献度はまだ小さいけど、それ以上にやりがいと意義を感じており、彼女達がもっとパンを販売できる様にどうサポートして行ったらいいか今後は考えていきたいと思います。