「ちょいストレッチ」をめざそう

こんにちは!タンザニアのパン屋さん、松浦です。
今日は、最近社員にバイクの登録を任せた時のお話です。
前置きとして、弊社の社員は初等教育を中断しております。今回バイクの登録をお願いした社員Aくんは、読み書きが苦手で(特に書きの方)、お仕事中にも時々突拍子もないことをやらかして私を楽しませてくれます。
今回は、彼の成長のためにも、「バイクの登録」に関するすべてのことを任せてみました。
ちなみに、これまでにも何度かお使いを頼んだことがあり、スーパーマーケットへの買出しは問題なくいけています。(ヨーグルトや生クリームの買出し等)
しかし、バイク登録となると、会社名義での登録、持ち歩き用カードの発行、保険の申込み等、手続きが数段階に分かれるため、ちょいと複雑です。
これらの手続きについて、役所で聞き取りを行い、順番に私に説明することができるのか?手数料、サービス料、手続きする役所の場所等、すべての情報を私に正確に伝達できるのか?!
というところを観察していました。
さて・・・ボスの期待を背負って旅だった彼の運命やいかに・・・?????!

結論から申し上げますと、FAILED!でした。(笑)
私が望んだ通りにはなかなかいきません。。
社員A「Bimaの後はRatraで、そのあとこんぷれくしょんとインシュランスの支払いだ!」
私「Bima(保険)はわかった。コンプレクションとRatraは一体何のサービス?どこでいくら支払うの?あと、インシュランスはBimaのことでOK?」
社員A「もっかい電話する」
これの繰り返しです。(笑)
なんなら、その前に、
「もうダメだ。なんどやってもゆかは僕に質問してくるじゃないか!今スピーカーにして一緒に電話で聞こう。直接ゆかが彼に質問した方が早いよ」
うん、そうだな。ゆかが直接話した方が早い。当たり前だろ、そんなことはわかってるんだ、バカヤロー。(笑)
バイクの登録はね、私が、君にお仕事としてお願いしたの。私が自分でやってもいんだけど、私も他に片付けたいお仕事があるから、手伝って欲しいんだよね、わかるよね?(圧)と説得します。
社員A「OK。わかった!そういうことなら任せろ!」(最初からそう言ってたw)
と、また電話しますが、やはり同じところで失敗します。
おそらくは、質問が複数個あるため、それを一つずつ順番に処理することができず、何がわからないのかすらわからなくなっているのでした。。。
彼は書くことが苦手なため、こういう時、紙に書いて整理することを好みません。
お相手のオフィサーに言われたことを、そのまま口で繰り返しますが、「こんぷれくしょん」(私も何かわかっていない笑)という音を聞き取るのに精一杯で、「こんぷれくしょん」が一体何なのか、何のために必要なのか、どこで手続きをして、いくら払えばいいのか、という疑問が起こる隙がないのです。
こうして、私も今文字に起こしながら思い至ったことですが、ほうれん草とは難しい作業です。
「バイクの登録に関するすべてを任せる」と指示され、それにまつわるすべてのこと(手続き方法、値段、期限etc.)を想定し、メモに取り、質問されるであろう内容も想定した上で報告しなければならないのです。
よほど高度なことをさせているなぁ〜と改めて思っています。(笑)
以前のブログにも書きましたが、彼にはおそらく極軽度の発達特性があるのではないかと思っています。
私は決して無理な依頼をしているつもりはありませんし、いまの彼ならできる!と思ってお願いしています。
しかし、こういう困難に直面するたびに、「無理にやらせて過剰なストレスをかけていないか?」「苦手なことは諦めて、できるところを伸ばした方がよいのか?」と、悩みます。
この質問に対する答えは、きっとないのだろうと思います。なぜなら能力値もストレス感度も十人十色だからです。
だから、私はこういうとき、今回のチャレンジはナイスチャレンジだった!と、自分を励ますつもりで、「ちょいストレッチ」と唱えます。
これは、日本で働いていた頃、前職でお世話になった会社の社長がよく社員に言っていた言葉です。
自分が心地よいと感じるコンフォートゾーンにとどまらず、いつも「ちょっとストレッチするくらい」をめざそう、ということです。そのとききっと成長がある、と。
だから、彼も、私に振られた無理難題を押し付けられ、「んにゃろう恨めしボスめ・・・やってやろうじゃないの!」と奮起してくれていたらいいのですが。
というこれは、完全に私目線の話で、きっと彼は何とも思ってないとおもいますが。(笑)
バイク登録の完了にはまだまだ時間がかかりそうですが、気長に彼に任せ経緯を見守りたいと思います。
今回も読んでいただきありがとうございました〜!