アフリカ×京都×アート×テクノロジー

 「世界一明るい視覚障がい者」というキャッチコピーで行政や企業のコンサルなどをされている成澤さんに、先月から会社をサポートしてもらっている。アフリカというテーマだけで繋がって、ビビるくらい盛り上がってしまった。その勢いのまま、定期的に事業の進捗や抱えている課題を報告していたら、いつのまにか東京へ行くことになっていて、ヤバいほど活躍されている方々とお会いする機会を得た。大きく関連するジャンルは、アートやテクノロジーで、これまで感じたことのない風にあたってきた。アフリカ×京都でさえよくわからないのに、さらにアート×テクノロジーという要素が加わって、それはもう凄いことになっている。

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 よくイノベーションは「既存知の組み合わせ」といわれる。そういう意味でいえば、ぼくたちの事業は、すでにイノベーションを起こすポテンシャルがある。それどころか、今回の東京出張で、さらに既存知の組み合わせを乗じているから、もはや新しい文化をつくるぐらいのことになっている。それはあながち間違いではなくて、いま考えていることをすべてアウトプットできれば、わりとワクワクできる世の中が幕を開けると思う。その高揚感だけで、あと2年くらいは走り続けることができそうだ。


 1年と少しのあいだ、トライ&エラーを繰り返してきて思ったことがある。この10年くらい、経営やマネジメントの世界では、広義に「課題解決型」のものが推奨されてきた。しかしそれは、これまでのマイナスをゼロにしていく動きはできるが、これからをプラスにするのは難しい設計になっている。だからプラスを引き起こして、結果として課題が解決されちゃっていて、なんなら人類として一歩進んだ状態になっちゃっている仕組みに再設計したほうがいい。この「ちゃっている」というのがミソで、悲壮感や義務感によるのではなくて、もっと面白いものとしてあるほうがいいと思った。


 そのことにヒントを与えてくれるのが(作品性があるものとしての)アートやテクノロジーだと思う。それらの領域は、何年も何十年も先に射程を伸ばした行為、可能性を未来に残す行為であるようにも思える。だから今、ものづくりをしていて、それは商品をつくっているのだけれど、作品的なものとして提案する方法を模索している。さらにそこにテクノロジーによって、物理的に距離のあるアフリカと京都を近づけたり、あるいは京都の職人技をアーカイブしつつ次世代に繋げられるような仕組みを構築しようとしている。そのような夢物語は、技術的に可能であるというウラを東京で掴んできた。


 成澤さんといろいろ話していて、人は正しさより楽しさに惹かれがちだという話になった。やっぱり楽しかったり面白かったり、ユーモラスにいい価値を生み出していけるほうがいい。そんな取り組みをしている人たちと出会えて、めっちゃやる気が出た。がんばろうって思った。今月末の資金繰りをどうしようかと考えることは全く楽しくないが、それ以外は総じて楽しくやっている。

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★アフリカドッグス初のショップが西陣にオープン
AFURIKADOGS×Deabalocouture
(アフリカドッグス×デアバロクチュール)
詳しくはコチラ→https://afurikadogs.com/

クラウドファンディング開始!

人生初のクラウドファンディングに挑戦している。

↑アフリカ布に織り込む京都の伝統技術!~元バンカーの挑戦!~(https://camp-fire.jp/projects/view/94504

 

西アフリカ地域に普及しているアフリカ布、パーニュ。そこに住まう人が、それぞれのスタイルで着こなしているが、流通しているパーニュの多くは、オランダや中国で製造されている。せっかくなら、そのパーニュを彼らの企画で、彼らが製造することはできないか。そんなプロジェクトを考えた。ただ、そのパーニュが売れないと仕事にすることができない。そこで、バンカー時代に触れた京都の伝統技術を活かして商品自体のクオリティをあげる構想をしている。

その製造するための拠点をさぐるために、来月トーゴに向かう。トーゴには5つの州があり、それぞれに県がある。さらにそこに住まう民族がちがうから、エリアごとに特性が異なってくる。そのため、誤ったところに拠点を設けてしまうと、それまでそこに根付いてきた文化や伝統が崩れてしまうかもしれない。そこに住まう人たちにとって、できるだけお邪魔ではないところはどこか。その場所を探ってくる。

 

創業期は初めての連続だ。そのなかでも今回のクラウドファンディングは、ほかの「初めて」よりもはるかに緊張と不安が大きい。プロジェクトを公開するまで、かなりの時間をかけて事業計画を練ってきたし、話し合いを重ねてきた。そのほとんどすべてを凝縮したから、ある意味、人前で裸になる感覚がある。

だから批判的な意見もダイレクトに受け止めることになる。そのことの恐怖はあるが、それでも果たさないといけない約束がある。むこうの友人と描いた夢がある。その景色をみるまでは諦められない。

自分で自分を奮い立たせるのはたいへんだ。中島みゆきさんの「ファイト!」を聴いている。

 

シーバス・ベンチャー2018 世界大会に日本代表として参加中!! オンライン投票・シェアによる応援をお願いします

 

https://www.chivas.com/ja-jp/the-venture/finalists/people/jp-chizu-nakamoto

「アフリカの真珠」と呼ばれるウガンダ共和国。

その首都カンパラに構えた小さな工房で、

現地のシングルマザーたちと一緒に、

色鮮やかなアフリカの布をふんだんに使い、

ハンドメイドのバッグやトラベルグッズを作る。

そして、作ったバッグを世界中の人たちに使ってもらう。

自分たちがつくった作品をたくさんの人に使ってもらうことで、働くママたちが誇りと自信を取り戻す。

そんなブランドを創りたい。

 

創業者の仲本千津です。

リッチー・エブリデイのストーリーは、わたしが2014年ウガンダに赴任して出会った3人のシングルマザーが、みなそれぞれに生きづらさを抱えながら暮らしていたことがきっかけで、スタートしました。

「わたしの生活には、希望がなかった。」(創業メンバーのグレース)

学校の授業料を支払うことができないために、彼女の子どもはいつも、他の子が学校に行くのを軒下に座って眺めるだけでした。

「こうなったのは、自分のせい。子どもたちには自分のようになってほしくない。」

彼女はいつも自分を責めていました。

都市部に暮らすシングルマザーは身寄りがないことが多く、家賃や食費、教育費、医療費などすべての費用を自分の稼ぎで負担しなくてはなりません。

しかし負担が大きいにも関わらず、まともに働く場所が、ウガンダにはないのです。

なぜなら、いい職業に就くには、いい教育を受けていること、そして何らかのコネを持っていることが、この国の暗黙のルールだから。

シングルマザーの彼女たちは、周囲に借金をしながら、惨めな気持ちをかかえながら、必死に家族を守って生きていました。

そんな彼女たちに、安心して働ける場所があってもいいのではないか。

彼女たちがもつ、才能ややる気を最大限に発揮できる場所があってもいいのではないか。

彼女たちが失いつつあった自信や誇り、自尊心を、仕事を通じて取り戻す機会を提供したい。

そんな思いで、この3年間走り続けてきました。

初めは3人だけの小さな工房でしたが、今では現地スタッフの数は20人近くに増え、間接雇用のスタッフを合わせると約40人になりました。

彼女たちは定期収入を得て、生活が少しずついい方向に改善されてきたように思います。

前述のグレースの子どもたちは、この3年間継続的に学校に通うことができるようになり、中でも長女のハミダは、政府の奨学金をもらって今年大学に進学できるところまできました。

そして何よりグレースが、自分の生活の変化について自信をもって話してくれるようになったことは、予期せぬ大きな変化でした。

自分の収入によってこんなに生活を変えることができた、日本のお客さまに喜んでもらえる高い品質の商品を作っているのは自分たちだ、私たちはもっと成長したいと、目を輝かせながら話してくれるのです。

まさに仕事が生活を変え、人のマインドを変え、行動を変えているなと感じた瞬間でした。

 

▷ウガンダ北部の話

昨年夏より、新たな試みも始まりました。ウガンダ北部に暮らす、「元子ども兵」と呼ばれる人々へのサポートです。

実はウガンダ北部は2006年まで内戦状態にあり、その際に有名になったのが「子ども兵」。

「元子ども兵」の彼女たちの中には、幸いにも自分の村に戻るチャンスを得る人もいますが、戻ったら戻ったで困難な道のりが待ち受けています。

長年村を離れていたため、農業などの生計を立てる手段がなかったり、村の人々や親戚からの差別に耐えなければいけなかったり。

彼女らには、生計を立て、生活を守っていく手段が必要だったのです。

そこでRICCI EVERYDAYは、日本の認定NPO法人テラ・ルネッサンスと協働し、彼女たちが自立して生活を営めるよう、収入源を増やす取り組みを行っています。

RICCI EVERYDAYはデザインと品質管理を担当し、細かくチェックを重ねながら、彼女たちのものづくりトレーニングを行っています。そして今年4月に、カタログ雑誌「通販生活」を通じて、新製品を発表しました。

 

▷未来の話

RICCI EVERYDAYはこれまでに、ブランドとしての成長を遂げながら、ウガンダ国内の都市部に暮らすシングルマザーや元子ども兵など、社会的に疎外された女性たちを包摂し、彼女たちに安定した雇用を提供し正当な対価を払い、福利厚生を充実させることで、安心して働ける場所を提供してきました。

そして私たちが長期的に成し遂げていきたいこと。それは、

「仕事を得ることで家庭が安定する。安定した家庭が増えることで、コミュニティが安定する。安定したコミュニティが増えることで、社会が安定する。」

この連鎖を生み出すことです。それも、紛争を経験した脆弱な社会で。

ウガンダのみならず、紛争経験国はサブ・サハラアフリカには多く存在します。

例えば、南スーダンやブルンジ、コンゴ民主共和国。

今後はウガンダを拠点に、日本のNGOと協働しながら周辺国にも事業を拡大していきたいと考えています。

 

▷シーバス社によるベンチャー支援プログラムの世界大会へ参加

シーバス社はイギリスの本社を置くお酒の会社です。

ヨーロッパを中心とした世界各地に拠点を持ち、そのネットワークやレピュテーションは計り知れません。

私たちは今回シーバス・ベンチャーに参加することで、シーバス社のサポートを得ながら、より多くの人々にRICCI EVERYDAYの事業内容やブランドストーリーについて知ってもらう機会を得られると考えました。

工房で働く女性たちの夢でもある、世界中の人々に私たちの製品をお届けする。

その夢の実現への布石を打ちたいと思っています。

また、事業をウガンダ以外の国に広げていくには、多大なる資金が必要です。

シーバス社からの資金サポートを得ながら、ポジティブな連鎖をどんどん広げていきたいと考えています。

ぜひ私たちの夢の実現に、ご協力ください。

よろしくお願いいたします!

https://www.chivas.com/ja-jp/the-venture/finalists/people/jp-chizu-nakamoto

 

 

より詳細に、当ブランドの事業内容や設立経緯を知りたい方は、以下リンクの記事をご覧ください。

・With news 「伊勢丹バイヤーを動かした一人の主婦の熱意 アフリカ布バッグの奇跡」

https://withnews.jp/article/f0170130001qq000000000000000W05u10301qq000014572A

・日経DUAL 「銀行員から一転 ウガンダで起業し、バッグを販売」

http://dual.nikkei.co.jp/atcl/column/17/101200003/013000059/

NHK WORLD “RISING”にRICCI EVERYDAYが登場です

NHK WORLDの”RISING”で、RICCI EVERYDAYの活動内容をまとめた、約30分にも及ぶドキュメンタリーが公開されています(英語放送です)。

今回の撮影では、新しい工房でのものづくりの様子や、初期メンバーであるSusanやGraceの自宅訪問の様子、新作の革バッグができるまでの背景や、新規事業で始めたテラ・ルネッサンスとの協働事業の様子など、本当に幅広く取材していただきました。

それに伴い、Bereeseraの吉野あかねさんや、認定NPO法人の小川さん、鈴鹿さんには、大変お世話になりました。この場を借りて、御礼申し上げます。

本日より27日まで、以下リンクにアクセスいただければ、いつでも番組をご覧いただけます。
ぜひこの機会、RICCI EVERYDAYのものづくりの様子を覗いてみてくださいませ!

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/rising/201710040600/

Chizu