奇跡の植物モリンガとモザンビーク

モザンビークに来てから9年。
仕事柄、農村地域で生活する人たちと頻繁に接してきました。
その中で感じたことが、
農村地域には収入源が少なすぎる
ということです。
モザンビークの農村地域では産業がないため、職がなく1日100円以下で生活する人たちがほとんどです。
彼らの主な収入源は、自分たちの農作物の余った分を販売することで、他には木炭や果物の販売、日雇い労働への従事などが挙げられます。

農村地域では食料を自給するのが普通ですが、現地で農繁期は1年に1度。
仮に干ばつなどで不作に終わった場合、生活が一気に苦しくなります。
その現状を見てきて
「何か新しい収入源を農村地域で作れないか」
そう考えた時、頭に浮かんだのがモリンガです。

モリンガは、人体に必要な栄養素が90種類以上含まれている植物です。
その栄養素の豊富さから「奇跡の木」と呼ばれることもあり、サプリメント、お茶、お菓子など、現在様々なモリンガ商品が世界中で流通しています。
ここモザンビークでは、いたるところにモリンガが生えています。
ですが、ほとんどの人はそれが何に使えるのか知りません。家の生け垣に利用する程度です。
豊富な栄養素を有していることから国連も注目し、モザンビークでも政府やNGOが普及に取り組もうとしていますが、農村地域での反応は薄い、というのが現状です。
実は私も青年海外協力隊時代、モリンガの苗を育て配布した経験があります。
しかし、結果的にそれは上手くいきませんでした。
次の記事で、協力隊時代に実施したモリンガ普及の失敗・学びを書いていきます。
それでは、また次の記事で!Até logo!