トーゴ共和国という馴染みのない国について

アフリカにトーゴ共和国という小国がある。在留邦人が数人しか居ないので、あまり馴染みのない国だ。しかし、2011年の東日本大震災時、いち早く日本に駆け付けた大統領はトーゴの大統領である。宮城県仙台市を訪れ、復興支援としてチーク材が贈呈されている。(←記事あり)

 

トーゴ共和国は西アフリカ地域に位置し、ヨーロッパから6時間のフライトで到着する。西にはガーナ共和国、東にはベナン共和国、北にはブルキナファソがある。660kmに広がった通路のような形をしていて、南は50kmに渡って大西洋に面している。面積は54,390㎢で、日本の面積の7分の1程度。熱帯性気候であり、南東に吹くモンスーンと呼ばれる海洋風により雨がもたらされ、またハーマタンという乾燥した風によって夜は寒く日中は暑くなる。全土において平均気温は20度で、わたしが生まれた京都よりも遥かに過ごしやすい感じがある。

↑首都・ロメの夕日

 

公用語はフランス語。国語としては主にエウェ語とカビエ語が話される。人口は730万人程度であるが、西アフリカ海岸唯一の港がトーゴにしかないため、西アフリカ地域の人口3億人5,000万人を超える市場がある。平均年齢は、なんと19歳。日本が45歳くらいなので、若くて勢いのある国だ。それを裏付けるかのように、経済成長率は5%を超える。2008年の南部における大洪水による被害などの影響で経済は低迷してきたが、国際社会からの支援を得つつ、公共投資や民間投資の活性化のための制度改革を実施、近隣諸国の経済成長の恩恵も受けて、安定した成長を続けている。そのこともあって、2012年には国連安保理非常任理事国に選出された。

↑子どもたちが、いっぱい

 

一方で、一人あたりのGNI(国民総所得)は510ドルであり、世界最貧国に挙げられる。リン鉱石・綿・セメント・レンガ・コーヒー・カカオを主要な外貨獲得源としており、輸出国はインド、ブルキナファソ、中国、レバノン。資本財(機械/設備)や石油商品などを中国、ベルギー、オランダ、フランスから輸入している。また国連開発計画(UNDP)によると、何らかの障害をもつ人は約900,000人。10人に1人以上が障害者である。諸説あるが、①栄養を十分に摂取できていないこと、②障害をもつ人同士の子は障害をもって生まれる可能性が高いことの2点が考えられる。今のところ、障害者に対する制度保障はない。運よく施設に入れた者を除けば、路上で物乞いするほかない現状がある。

 

今回、金融機関を退職してトーゴ共和国という国で起業を決めたのは、社会的に弱い立場に身を置かざるを得ない人たちが受ける悲しみに無関心でいられないからだ。現地で障害者差別の現状を目にしたが、調べてみると、そのような環境に身を置く人は想像以上に多かった。そのような現状を打破したいという友人の願いを、ともに叶えたいと思っている。来月下旬、ぼくは6年ぶりにトーゴに向かう。あのときの約束を果たしに行く。