必要なものを必要なぶんだけ

現地にはたくさん仕立屋さんはあるが、家のなかでもミシンを取り出して服をつくる。パーニュとよばれるアフリカ布をマルシェから調達し、ほどよい大きさにカットして、ストールのようなものにしたり、パッチワークみたいにしてワンピースをつくったりする。

ここでは、必要なものを必要なぶんだけつくる。大量につくって在庫を抱え、売れずに処分していくどこかの国とはちがう。一着一着がオーダーメイドだから、作り手とお客さんが顔をあわせて、メジャーでサイズをはかり、何気ない会話をたのしみながらワイワイしている様子は愉快だ。

ひとが織りなす仕事を垣間見た気がした。