トーゴ共和国に到着、市場調査開始

関空を出て台湾→シンガポール→エチオピア→トーゴ共和国へ。およそ40時間の長時間の移動は、学生当時にはあまり感じなかったが、かなり体にくる。トーゴは発展著しい。空港がかなり綺麗になっていた。前回入国時は、賄賂を請求された。その反省を活かして万全の体制で臨んだ。現地語のひとつであるエウェ語をつかうと、一気に顔がほころぶ。「おまえはトーゴ人か」と疑われる。無事に入国を突破した。

 

入国してすぐに、友人が出迎えてくれた。フライトが遅れていたけれど、ずっと待っててくれていたらしい。アツいハグをする。「ここで無駄な金は使うな。ホテルの予約はキャンセルしてウチへ来い」と、お世話になっている。

彼も今年に起業したらしく、しかもぼくと同じアフリカ布を扱うビジネスをしているという。さらにモバイルマネーやタブレットPC、保険業、警備業と、多岐にわたるビジネスを展開している。ここでのスモールビジネスをたくさん経験しているから、めちゃくちゃ勉強になる。

まずは、アタシと呼ばれるゴハンとトマトソースの丼に、焼きフロマージュをトッピングしたものを頂く。あまりの懐かしさに脳みその奥がジーンとする。

 

街へ出てまずはWi-Fi環境を整えようと試みる。トーゴは「イモトのWi-Fi」の対象国ではないし(アフリカ諸国の8割ぐらいをカバーしているのに)、どこの企業もまだ提供してくれていないから、はやく快適なネット環境が整備されたらいいなあ。

友人に価格交渉をお願いして、ユーロをセーファー(cfa)に両替し、Wi-Fiルーターを45,000cfaで購入した。ネット速度は、かなり遅い。

 

それから早速、マルシェで生地問屋を巡った。ここ数年で景色は大きく変わっていた。中国製品に溢れている。これだけ大量に流通しているとは思わなかった。どんどんトーゴの生活が薄くなっていっているような感覚がある。

 

ぼくは職人の仕事がみたい。インクジェットで大量に生産されたものではなく、職人が手仕事で丹精込めて生産された布がみたいと思っている。商品に人の顔が見えたときに、人の気持ちが動くのではないかと思っている。このデジタル化された社会のなかで、どこか人は寂しさや孤独を覚えたりしているように思う。そんな社会だからこそ、手の温もりを届けたいと思っている。彼らならできる。

ぼくの市場調査が始まった。