アフリカの起業家と日本の投資家を結ぶプラットフォーム
こんにちは、アンドアフリカの室伏陽です。
ただ今、ヨハネスブルグのブラームフォンテインのWits大学が運営するイノベーションハブ「Tshimologong Digital Innovation Precinct」にいます。
このインキュベーションハブは、名だたる世界のテック系企業が協業役・スポンサーを務める、アフリカを代表するイノベーションハブの1つです。
Microsoft、IBM、CISCO、Baclays、ABSA、Google、KPMG、Motorolaなど
IBM BOOTCAMPのポップ
ここでは、前回までにお伝えしているコワーキングスペース運営の調査として来ています。
一方、コワーキングスペースのオープン準備と並行して、「アフリカスタートアップのためのオンラインマッチングプラットフォーム」の検討も現在進めています。
今回は、その検討の一端をご紹介します。
このオンラインサービスでは、こんな感じで、
「アフリカの起業家・スタートアップ」×「投資家」×「大規模企業」
を結びつけるものです。
それによって何が嬉しいのか?
もっと言うと、
誰にとっての何が問題で、何が求められていて、(我々が)どんな価値を提供出来て、どこに導いて行きたいのか?
言うまでもなく、ここは非常に重要です。
ので、現在、丁寧に整理しています。
このプロセス(問題の所在をじっくり検討)は端から見ると効率的でない様に見えるかもしれませんが、この初期検討が後々の事業に大きな影響を与えると信じているので、丁寧に検討しています。
これまで2年間ほどアフリカ現地で集めて来た情報をもとにした仮説としては、
・アフリカの起業家は自分で事業を始めるための少額資金集めに大変苦労している(100-200万円程度)
・アフリカのスタートアップ(Series A-B)は、次のステップに進むための資金調達に大変苦労している。調達先は欧米のVC、個人投資家が主(日本はほとんど入っていない)
・アフリカのBtoBスタートアップ(Series A)は、最初の顧客を探すのに大変苦労している(広告代が払えないので、知人のコネクション探索やSNSでの地道な認知獲得をしている)
・日本の投資家(個人・法人)、日本企業はアフリカ市場での投資にとても興味があるが、投資に必要な最低限の情報を集めるのに大変苦労している
(正確に言うと、情報が無いので、投資検討オプションから外れる、または最劣後となる)
→結果、リソースの余力のある一部の大企業のみ投資している
→信じて良いと思われる情報の欠如、現地での投資先のフォロー、そもそもどんな投資先があるのか不明、などが根元的な課題
などが挙げられます。上記はほんの一部ですが。
ここで、投資する側とされる側をスムーズに繋げ、投資判断が出来る上で必要コミュニケーションは情報取得を可能にする。
そして、投資した後にも満足の行くリターンが生まれる様に「アフリカ現地で投資先に寄り添って」事業を育てて行く。
この後は、検討した仮説を、アフリカのスタートアップ・起業家と、日本の投資家の皆様にインタビューにてぶつけて見る予定です。
コワーキングスペースの準備とうまく連携して、会員はこのオンラインサービスをシームレスに利用出来る様にします。
さらに、最初の一定期間は、このオンラインサービスの利用を「すべて無料」とします。
会員を集めるためです。
収益はもちろん0です。
持ちこたえられるのか?
・・・応援お願いします。笑
この事業がアフリカと日本に与えるインパクトの大きさを信じているので、最初はタダ。
コワーキングスペースは最短で今年の11月に、オンラインマッチングプラットフォームは今年度中にはサービスローンチ出来る様、現在検討を進めています。
すでにヨハネスブルグに拠点をお持ちの日本企業との連携を始めており、ローンチしてから会員を獲得するまでのリードタイムを極力短く出来る様、奔走している日々を送っています。
以上、「アフリカスタートアップのためのオンラインマッチングプラットフォーム」の検討進捗の一部をご報告させて頂きました。
コワーキングスペースと合わせて、この「アフリカスタートアップのインキュベーション事業」の進捗を追って公開して行きますので、乞うご期待!