村の森の奥地まで太鼓の木を探しに

こんにちは。ギニア、コナクリから、イヌワリアフリカ代表 バー由美子です。

以前の記事でも書かせて頂きましたが、イヌワリアフリカは海外の楽器業者様への卸し売りや個人のお客様からアフリカ太鼓・ジャンベの注文を受け、現地の職人さんたちと共に製作を行っています。

 

イヌワリアフリカ・楽器担当者 テオドール、太鼓の皮張りの作業中

先日イヌワリアフリカの楽器担当者テオドールが、ジャンベの製作をするのに必要となるジャンベの木を探しにコナクリから離れた村の森の奥の奥まで行って来たのですが、その時の写真を手に入れたので、今回はその時の様子と共に、ジャンベ販売に対する想いなどを書こうと思います。

 

 

首都コナクリから車で約3時間の村に到着し、上の写真の道の先の先の車が通れなくなる場所から、森の案内人たちと共にバイクタクシーに乗り、最後に行き着いた川を丸太をくり抜いて出来ている小舟で渡り、その後は延々と歩いて歩いて数時間、森の奥地へと到着。

 

この森の中にはバラフォン、アカズー、レンケなどジャンベに適した木があるそうです

森に入るには許可が必要で、一般人は立ち入り禁止だそうです。この森では木こりのおじさんが太鼓用の木に適した木を探し、水分を抜くためにあらかじめ切って、そのまま倒して置いてあるんだそうです。でも広い森の中にそのまま倒してあるのでその丸太を探すのに時間がかかるんだそうです。

何時間も森の中を歩いて、お客様の希望されているジャンベの木の種類、サイズに合った木を探したそうです。

良さそうな木が見つかったら、木こりのおじさんが大きな斧で丸太を切っていきます

木こりのおじさんがノコギリを使わず一人で斧で倒してあった木を切った後

丸太を切ったら、今度は太鼓の形にする職人さんたちのいる作業場に丸太を持っていきます。
職人さんたちは手作りのこんな道具で丸太の中身をくり抜いて外側も削っていきます。

 

果てしない作業を電気の工具を使わず全て素朴な斧のような道具で削ります

ジャンベの原型が出来上がり

「木を探しに村に行く。2泊して次の月曜に戻る」と言って金曜日に出かけて行ったテオドールがコナクリに帰ってきたのは、なんとその1週間後でした。
森に木はいっぱいあるけれど、これだ!という木がなかなか見つからなかったので、森の中で寝たりいろんな所を行ったり来たりしていたんだそうです。

雨季まっさかりの中、ずぶ濡れになりながらかなり大変な数日間だったそうです。

村から持って帰ってきたものの一部

この後は、コナクリの太鼓専門の彫刻師が彫刻を入れる、打面の円形の部分を手が痛くならないようになめらかに綺麗に削る、綺麗に削り木の保護用にシアバターを塗る、皮を張るための鉄のリングを作る作業、そのリングにロープを装着する、ヤギや牛の皮を張るなどの作業があります。私たちの仕事のパートナーである何人もの職人たちがそれぞれの作業をしていくのです。

完成するとこうなります

ジャンベが演奏できる形になるまでに、こうして何人もの職人の手が加わります。
電気の工具を一切使わずに完全手作りなんてとても贅沢なものだと思います。

ジャンベを作ることが森林破壊に繋がるのではという声をたまに聞くことがあります。
確かに一理あるかもしてません、でも森の木は管理されていてやたら滅多に切れるものではないそうです。それに、木の価格も年々高くなっています。

私が一番の森林破壊になるかもしれないと思うのは、木製家具です。
ギニアの家具といえば一般的に家具職人による木製家具です。

ジャンベの木にも使われているとても丈夫なバラフォンの木を使った家具が主流で、街のいたるところに家具作りの工房があり、道路脇ではテーブル、ベッド、タンスなどの沢山の家具が販売されています。その量はギニアで普段製作されているジャンベの数より断然多いのでは、、と思われます。

 

ギニアの家庭の一般的な部屋の木製ドア。こちらの椅子は枠が木製。工房近くの道路脇で販売されています。

職人たちの作る木の家具の価格は、多分日本の木の家具より高くとても高価なものなのですが、とても良い作りで、一生使えるものです。工房で修理もしてもらえるので何世代にも渡って使っていけそうです。

大切な木を使って作られるジャンベも家具も、材料を揃えるところから出来上がるまでにかかる労力は計り知れないほどです。ですからジャンベも家具も高価で当たり前です。

最近中国の業者さんからジャンベの卸し依頼の問い合わせがよく来るのですが、実は彼らの希望するジャンベの卸価格があまりにも安く、50ドルにして欲しいとの要望もありとても困惑しています。
職人さんへの妥当な支払いが出来ませんし、まず木の価格が高いから無理です。

 

前回の記事に書いた「アフリカ=安いというイメージを変えたい」という気持ちには、そんなジャンベの安い価格イメージも変えたいという気持ちも大きく含まれています。

そして、ジャンベを製作している側として、いつか本当にギニアの森林破壊にジャンベが関係しているのか?その状況がどんなものなのかも調べに行ってみたいと思います。

今回もまた長くなってしまいましたが、最後までお読み下さりありがとうございました。
引き続き宜しく御願い致します。

 

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イヌワリアフリカ 代表 バー由美子                             Yumiko Bah / Inuwali Africa Président

ギニアはジャンベ発祥の地と言われています。