先週のタバスキのお祭り

タバスキの祭り当日・羊を購入しに来ている人々

 

こんにちは。ギニア共和国、コナクリからイヌワリアフリカ代表 バー由美子です。

 

ギニアでは先週の22日はイスラム教の最大のお祭りであるタバスキの祭りの日でした。
こちらでは国民の約85パーセントがイスラム教徒なので、先週いっぱいはなんだかお祭り騒ぎという感じで、お店や仕事もお休みのところが多かったようです。

タバスキと言えば、羊。
イスラム教徒の各家庭では、羊を生贄として神様へ捧げ、家長が自ら捌いたあとに女性たちが調理し、家族や仲間と皆で食べ、ご近所や貧しい人々にもそのお料理やお肉を分け与えるという風習だそうです。

ギニアではタバスキの時ではなくても、呪術的なことで羊を生贄に使う事が多いので、食べるという目的以外にもいつでも羊は販売されてはいますし、普段でも飼われている羊がその辺の道をウロウロと歩いています。でも、先々週あたりからはタバスキ用に羊が街のいたるところで販売されていました。

タバスキ前になると羊や鶏、野菜などの食材、服や靴など、その日に必要な物の価格が高騰します。
羊は相当価格が上がるそうですが、それにもかかわらず、羊を販売しているところで羊を選ぶお客さんが大勢群がっているのを各所で見かけました。

 

道路脇で羊が販売されていました

 

こちらも道路脇の羊屋さん

 

我が家は夫がギニアでは少数派のクリスチャンなので、イスラム教の祭事は家庭ではありませんが、ギニアではタバスキの日はめいっぱいオシャレをして家族と過ごしたり、親戚知人の家に挨拶回りに行く習わしだということで、以前の記事にも書いた私がギニアの実家と思わせてもらっているファミリーのお宅へご挨拶に行きました。

 

 

ファミリーのお宅に到着すると、庭では家の女性たちが集まり大きな鍋と沢山の薪を使いお料理をしていました。

 

 

訪問するなり、大歓迎され、いきなり調理したてのチキン入りのソースが乗ったご飯が「ご飯食べる?」とも聞かれずに当たり前のようにどうぞと出てきました。

 

チキンを油で揚げているところ

 

彼女たちが大きな鍋でお料理していたのは、ご近所さんに配ったり、訪問者に振舞うお料理でした。

 

この鍋実物はとっても大きいんです。直径80cmくらいあるんですよ。炭用のコンロの上に置いてあります。

 

調理用の炭

 

こちらが出来上がった訪問者に持ち帰り用に渡したり、ご近所さんに配るように調理された玉ねぎソースのかかったチキンとフライドポテト。唐辛子とマヨネーズを添えて。これはセネガルのヤッサプーレというお料理をギニア風にアレンジしたものです。

 

プラスチックの大きなタライの中に入った大量のフライドポテト見えますか?

 

家族や訪問者以外にご近所さんたちのお家にまであんな豪華なお料理をお皿にいれてわざわざ持って行ってあげるというのを見て、この分かち合い精神はすごいなと思いました。
ちょうどわたしの知り合いもこのお宅を訪問しに来ていたのですが、この豪華なお料理をお土産にもらって喜んで帰っていきました。

そういうのを見て、自分が与えられるものを他者に与える、そして誰かから与えられるものを当たり前のように受け取るという事が、「与えれば与えられる」という教えと共に日々の生活に根づいているのだなと思いました。

この日はわたしもご飯をいっぱいご馳走になったりと随分とサービスしてもらったのですが、妹分にはアフリカンプリント布、おばあさんにはスカーフ、おじいさんにはムスリム用の帽子などをお土産に買って持って行ったのでちょっと気が楽でした。

日本人はただ与えられるというのは遠慮してしまってなかなか難しいですね笑。

 

わたしがギニアのお母さんとして大切に思っているおばあさん。揚げバナナとさつまいもを作っていました。帰り際に、揚げさつまいもをお土産用だ!と沢山もたせてくれました。

 

揚げバナナとさつまいも。ギニアの典型的なおやつ的食べ物です。おばあさんはこれを家の外で販売しています。

 

ファミリーの家から帰る途中に牛が販売されているところも発見。

牛を買いに来ているお客さんも沢山いました。
タバスキには、生贄として羊でなくても牛でもヤギでも鶏でも、自分の出せるお金の範囲で決めれば良いそうです。牛はとっても高価なので牛を買うことができるのはかなりのお金持ちです。

 

途中で通りがかった家の庭では羊の解体をしていて、ご近所さんたちが集まり、家主にお肉をビニール袋に入れてもらって帰る様子が見えました。これもあらゆるお祝いの日や、何かの祈願をする時に動物を生贄にする後によく見られる光景です。

 

 

そして、こうしたお祭りの日に見かける風景といえばやっぱりこれです。
写真のようにこの日のために新しく新調した服や靴を身に付けとびっきりのオシャレをし、友達たちと連なって街を歩く子供たちです。

こうしてみんなで歩きながら家族親戚、知人のお家にご挨拶に行き、お小遣をもらいます。
通りすがりの知人にもお小遣いをもらったり、知らない人にも「サレマフォー」と声をかけ、お小遣いをもらったりします。
ハロウィンや新年のお年玉と同じ感覚です。

先々週までは毎日雨ばかりでしたが、なぜか先週はお天気が続きタバスキの日も快晴でした。
神様がこんな子供たちの為にお天気にしてくれていたのでしょうか。

 

ショッピングモールにて。皆この日のために新調した服でバッチリ決めています。

 

 

小さな女の子もヘアスタイルもバッチリ決めています。

 

親たちはどんなにお金がなくてもなんとかして子供に新しい服や靴を用意し、女の子であれば付け毛を付けたり編み込みにしたりとヘアスタイルも可愛くしてもらいこの日の為に備えます。

ギニアではラマダン明けやこのタバスキも、昨日までの悪いことは忘れて許して、自分も新しく生まれ変わる日、改めて感謝の気持ちを考えたり、家族をそして他者をも想う日という感じなのかと思います。
1年を通して改心をしたり人を許したり、自分を見つめ直す機会が何度もあるというのはなかなか良いものです。わたしもファミリーの家を訪問し思うことが沢山ありました。

そしてこのような祭りの日があると食材や物もどんどん売れるので経済効果にも繋がって良いですね。

イヌワリアフリカの商品を製作してくれている仕立て屋さんもタバスキ用の服の仕立ての注文が沢山あって忙しくしていましたし、布屋のママさんたちも布が沢山売れたようですよ!

 

 イヌワリアフリカ 代表 バー由美子